こまばアゴラ劇場の外観=2023年4月、濱田元子撮影
地球からは「ぼんやりとした白いもの」に見える天の川も、実は一つ一つの星の集まりである。「では」と先生は生徒に質問する。「いま、離ればなれに座っているあなたたちは、遠くの星から見れば、どう見えますか?」
▲平田オリザさんによる舞台「銀河鉄道の夜」の冒頭の一場面だ。2011年、宮沢賢治による児童文学をフランスの子ども向けに舞台作品化。日本語版も全国各地を回る。先月末に東京・駒場の「こまばアゴラ劇場」で上演された
▲主人公のジョバンニが、友人のカンパネルラの不慮の死をどう乗り越えていくか。隣にある「死」を見つめる賢治のメッセージと共に、遠い星から見ればひとかたまりに見える隣人や、国と国とのことも考えさせる