舞踊芸術賞を受賞した藤間掬穂(きくほ)さんは、初代藤間紫さん(故人)が創流した紫派藤間流を着実に継承している。「日本舞踊は昨年、国の重要無形文化財に指定された。今後も日本舞踊一筋にまい進していきたい」と力を込めた。同じく舞踊芸術賞の上野水香(みずか)さんは、日本を代表するバレエダンサーの一人。「これからも一つ一つ大切に、目の前の舞台で心を込めて踊りたい」と晴れやかな表情を浮かべた。
日本舞踊新鋭賞の藤間直三(なおぞう)さんは、若手グループ「黎明の会」などで古典、新作双方に取り組む。「日本舞踊は敷居が高いと思われがち。大好きな芸能の魅力を少しでも多くの人に伝えたい」。洋舞界で活躍する若手に贈られる中川鋭之助賞の速水渉悟さんは、新国立劇場バレエ団で活躍し、2023年にプリンシパルに昇格した期待のダンサー。「入団後、コロナ禍による公演中止やけがでの降板もあった。すべての演目を踊りきることのできた、この充実の1年が評価され、感激」と喜んだ。(林朋実)
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