舞踊芸術賞の藤間掬穂さんと上野水香さん、表彰式で喜び語る 日本舞踊新鋭賞、中川鋭之助賞も(2024年4月26日『東京新聞』)

 

 東京新聞制定の第72回舞踊芸術賞、第7回日本舞踊新鋭賞、第30回中川鋭之助賞の表彰式が25日、東京都千代田区如水会館で開かれた。
 
舞踊芸術賞に選ばれ喜びを語る藤間掬穂さん

舞踊芸術賞に選ばれ喜びを語る藤間掬穂さん

 

舞踊芸術賞に選ばれ喜びを語る上野水香さん

舞踊芸術賞に選ばれ喜びを語る上野水香さん

 

 舞踊芸術賞を受賞した藤間掬穂(きくほ)さんは、初代藤間紫さん(故人)が創流した紫派藤間流を着実に継承している。「日本舞踊は昨年、国の重要無形文化財に指定された。今後も日本舞踊一筋にまい進していきたい」と力を込めた。同じく舞踊芸術賞の上野水香(みずか)さんは、日本を代表するバレエダンサーの一人。「これからも一つ一つ大切に、目の前の舞台で心を込めて踊りたい」と晴れやかな表情を浮かべた。
 
日本舞踊新鋭賞に選ばれ、喜びを語る藤間直三さん

日本舞踊新鋭賞に選ばれ、喜びを語る藤間直三さん

 

中川鋭之助賞に選ばれ、喜びを語る速水涉悟さん

中川鋭之助賞に選ばれ、喜びを語る速水涉悟さん

 日本舞踊新鋭賞の藤間直三(なおぞう)さんは、若手グループ「黎明の会」などで古典、新作双方に取り組む。「日本舞踊は敷居が高いと思われがち。大好きな芸能の魅力を少しでも多くの人に伝えたい」。洋舞界で活躍する若手に贈られる中川鋭之助賞の速水渉悟さんは、新国立劇場バレエ団で活躍し、2023年にプリンシパルに昇格した期待のダンサー。「入団後、コロナ禍による公演中止やけがでの降板もあった。すべての演目を踊りきることのできた、この充実の1年が評価され、感激」と喜んだ。(林朋実)