自民、乙武氏の推薦見送りか 「過去の女性問題で…公明党でも支持母体に〝拒否反応〟」と関係者 衆院東京15区補選に異変(2024年4月11日『夕刊フジ』)

 

大乱戦の衆院東京15区(江東区)補選(16日告示、28日投開票)に異変だ。本命と見られ、無所属で立候補を表明した作家の乙武洋匡氏について、小池百合子東京都知事が特別顧問を務める地域政党が設立した「ファーストの会」と相乗りの方針だった自民党が推薦見送りを検討しているのだ。

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乙武氏は8日の出馬会見で「無所属」を強調、「ファーストの会」の公認は受けないが、「ともに戦っていくという思い。ぜひ推薦していただきたい」と述べた。

独自候補の擁立を見送る自民党乙武氏を支援するとみられていたが、永田町関係者は「推薦見送り論が強まっている。過去の女性問題で反発が強い。

連立を組む公明党でも、支持母体の創価学会女性部に相当な〝拒否反応〟が出ている」と説明する。

乙武氏から自民党への正式な推薦依頼もなく、支援の〝熱量〟は急速に低下しているという。 自民党関係者は「自民党支持層の後押しも期待する腹積もりなのに、態度が煮え切らない。憲法改正などをめぐる『政治姿勢』も疑問だ」と語る。

国民民主党玉木雄一郎代表も「自民との相乗りは想定できない」という姿勢だ。 共産党は自党の候補を取り下げ、立憲民主党の酒井菜摘氏を支援すると表明した。

一方、保守系では日本維新の会の金澤結衣氏、日本保守党の飯山陽氏、元職の秋元司氏らもしのぎを削っている。

永田町関係者は「保守層の票は分散し、薄く広く拡散しそうだ。それぞれの思惑も交錯し、批判合戦も起きている。混戦模様が増している」と分析した。

衆院東京15区補選の主な擁立状況】 立憲民主党 酒井菜摘(37) 元江東区日本維新の会 金澤結衣(33) 元会社員 参政党 吉川里奈(36) 看護師 日本保守党 飯山陽 (48) イスラム思想研究者 つばさの党 根本良輔(29) IT会社経営 無所属 乙武洋匡(48) 作家 無所属 秋元司 (52) 元衆院議員 無所属 須藤元気(46) 参院議員