▼▽米海軍のエリートパイロット養成機関を舞台にした青春映画のストーリーは世界中で大ヒットした。ハリウッドを代表するスター、トム・クルーズさんが現在の地位を確立した1986年公開の「トップガン」である。

▼▽2022年に公開された続編は36年前を知らない世代も魅了、興行収入は前作をはるかに凌(しの)ぐ。クルーズさん演じる天才的な戦闘機パイロットは左遷先から教官として現場に呼び戻され、若手を率いて“ならず者国家”のウラン濃縮施設を破壊するという難しい任務に挑む。

▼▽最新鋭の敵機を相手に、性能の劣る機体で繰り広げる空中戦が見せ場の一つだ。撮影技術の進歩で、映像は迫力に満ちる。現実の戦闘においても機体の能力差は勝負を左右しパイロットの生命にも関わってくるのだろう。日本は英国、イタリアと次期戦闘機を共同開発する。

▼▽多様な任務が可能な仕様とし、戦闘機同士の戦いで勝てる能力に力点を置くという。無人機や衛星などと連携できるネットワーク性能を持たせると聞いても素人には想像が及ばない。最新鋭機が第三国に輸出され活躍する場面を想像してみる。映画のように胸は高ぶらない。

次期戦闘機の画像はあくまでイメージであり、最終的に決定されたものではありません(防衛省)。