野党 政治資金問題 追及継続 自民 さらなる聴き取り行うか検討(2024年3月16日『NHKニュース』)

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、野党側は来週も政治倫理審査会キックバックが続けられたいきさつなどを追及する方針です。自民党は審査会の内容も踏まえ、関係者のさらなる聴き取りを行うか、今後、対応を検討することにしています。

先の参議院政治倫理審査会で行われた自民党安倍派の世耕・前参議院幹事長ら3人の弁明をめぐって、立憲民主党は15日、明確な説明がなく、さらに疑惑が深まったとして3人の証人喚問を行うよう求めました。

長妻政務調査会長は「虚偽答弁に罰則がかかる証人喚問は重みが全く違うので、自民党も自発的に賛成して本人が出てきて話してほしい」と述べました。

世耕氏らの弁明には、与党内からも「さらなる説明が必要だ」という意見が出ていて、立憲民主党などは、18日開かれる参議院予算委員会の集中審議で、引き続き安倍派の会計処理などをただすとともに、証人喚問を重ねて求めていく方針です。

一方、衆議院では18日政治倫理審査会が開かれ、安倍派の事務総長を務めた下村・元政務調査会長に対する質疑が行われます。

下村氏はキックバックの扱いを話し合ったおととし8月の幹部協議に出席していて、野党側はキックバックが続けられたいきさつなどについて引き続き追及する方針です。

岸田総理大臣は15日「審査会の弁明のみをもって説明責任が尽くされたとは申し上げておらず、説明の努力は続けられなければならない」と述べました。

そして審査会の内容も踏まえ、党として関係者のさらなる聴き取りを行うか判断する考えを示し「関係者の中に森元総理大臣も入ると認識している」と述べました。

自民党執行部は世論の動向なども見極めながら今後、対応を検討することにしています。