本当に安全だと言い切れるのか? オスプレイが沖縄で飛行再開 立川や木更津で噴出した不安と怒り(2024年3月15日『東京新聞』)

 
 鹿児島県・屋久島沖で墜落事故を起こした在日米軍の輸送機オスプレイを巡り、米海兵隊は14日、世界中で停止していた飛行の再開を発表した。沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場でも、離陸したMV22が市街地上空を飛んだ。オスプレイが配備されている関東の米軍や自衛隊基地周辺でも近く飛ぶ可能性がある。飛行に反対する住民からは「安全を守れるのか」と懸念の声が聞かれた。
裁判所に向かう第3次新横田基地公害訴訟の原告団=14日、東京都立川市で

裁判所に向かう第3次新横田基地公害訴訟の原告団=14日、東京都立川市

 この日は、米軍横田基地(東京都福生市など)の周辺住民がCV22オスプレイの飛行禁止などを国に求めた第3次新横田基地公害訴訟の口頭弁論が東京地裁立川支部であった。開廷前の集会で原告団長の奥村博さん(73)は「墜落の原因解明や対策も不十分なのに、見切り発車で許せない。とんでもないことだ。こんな欠陥機を飛ばすわけにはいかない。怒りを込めて裁判でも危険性を立証していきたい」と力を込めた。

◆「飛べば飛ぶほど事故を起こすのに…」

 市民団体「横田基地の撤去を求める西多摩の会」副代表の高橋美枝子さん(82)は「人の命より米軍が大切なのか。私たちはいつも命の危険にさらされている。オスプレイは飛べば飛ぶほど事故を起こすのに、(飛行再開は)よくこんなに怖いことができるなと思う。横田では絶対に飛ばしたくない」と憤った。
 陸上自衛隊木更津駐屯地を抱える千葉県木更津市は14日、暫定配備中の陸自V22オスプレイについて、飛行の安全性を確認できるまで運用を再開しないようあらためて防衛省に求めた。

◆「暮らしの安全を担保できない」

 ただ、木更津駐屯地は、米海兵隊MV22オスプレイの機体の整備場にもなっているため、米軍の判断で飛来してくる恐れがある。
 市民団体「オスプレイ来るな いらない住民の会」の栗原克栄さん(73)は「拙速で、少なくとも市長、市議会に対し再開する根拠を示すべきだ。政府は日米間の取り決めで詳細を明示しないというが、それでは私たちの暮らしの安全を担保できない」と指摘する。「『国防は政府のやることで自治体は従え』という声が民間からも出るが、住民の安全確保という自治体の使命に反し到底受け入れられない」と訴えた。(昆野夏子、山本哲正)