新紙幣発行に関する社説・コラム(2024年7月3日)

新紙幣の発行 現金決済の堅持必要だ(2024年7月3日『北海道新聞』-「社説」)
 
 20年ぶりとなる新紙幣がきょう発行される。改刷は偽造防止が狙いで、見る角度で肖像が変わる「3Dホログラム」を世界で初めて採用した。
 新札対応はATMやスーパーなどのセルフレジでほぼ完了したものの、交通機関や飲食店では券売機更新が進んでいない。
 国内のキャッシュレス決済比率は約4割だが、中国や韓国は8~9割との統計もあり、英米は5~6割だ。これを機に現金対応をやめる店も増えそうだ。
 だが高齢者などキャッシュレスに不慣れな人も多く、端末普及には地域差もある。6年前の胆振東部地震では全域停電で使用不能となった記憶も新しい。
 すべての人が安心して利用できるのが通貨の基本だ。政府はデジタルによる効率化を進めつつ、現金も共存する決済システム堅持を明確にすべきである。
 紙幣の肖像は1万円札が日本資本主義の父とされる明治・大正期の実業家渋沢栄一、5千円札は教育者津田梅子、千円札は生物学者北里柴三郎となった。
 数字の表示も大きく、漢数字からアラビア数字になり、高齢者や外国人でも識別しやすいようデザインに配慮した。
 20年前の改刷では市中のお札の約6割が1年間で新紙幣に入れ替わったが、今回は時間がかかるとの見通しが多い。
 当時と比べ、小規模な飲食店で券売機普及が進むが、費用や人手の問題で半分程度しか新札対応できない状態とされる。
 JR北海道は有人駅の自動券売機は改修済みだが、無人駅の簡易型は未対応で列車内などで精算が必要だ。札幌市営地下鉄は2割が来年度の更新となる。
 バス各社も未対応の車両には運転手が新紙幣を旧紙幣に両替するなどの対応をとるという。
 気になるのは、国土交通省が全国の路線バスに対しキャッシュレス決済に限定することを認める方針とされることだ。
 秋には実証実験を行い課題を検証する方向という。バス会社にとっては効率化につながるが乗客の利便性を損なわぬよう最大限の配慮が必要である。
 新紙幣をきっかけにして、推計で60兆円規模に上る国内の「タンス預金」が減ることも想定される。前回改刷では一時7%減ったとの試算もある。
 日銀がマイナス金利を解除した直後でもあり、資産運用立国を目指す政府や金融機関は預け入れの好機ととらえそうだ。
 とはいえ「旧紙幣は使えなくなる」との偽情報による詐欺も懸念される。関係機関は正確な情報を周知し、警察には警戒を強めてほしい。
 

官尊民卑の気風最も盛んなる世の中に」…(2024年7月3日『毎日新聞』-「余録」)
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新札発行記念イベントで記念撮影にする(左から)俳優の尾上松也さん、フリーアナウンサー有働由美子さん=東京都千代田区で2024年7月2日午前11時28分、三浦研吾撮影
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20年間使われた紙幣。1万円・福沢諭吉、5000円・樋口一葉、1000円・野口英世=日銀大阪支店で2004年11月1日、大崎幸二撮影
 
 「官尊民卑の気風最も盛んなる世の中に」「初志を貫いてついに今日の地位を占め、天下一人として日本の実業社会に渋沢栄一あるを知らざるものなし」。福沢諭吉の渋沢評である
 
▲5歳年下の渋沢は初対面の際「いっぷう変わった人」と感じたらしい。大隈重信邸で将棋を指したこともあった。「商売人にしては割合強い」と言われ「へぼ学者にしては強い」と言い返したという
 
▲つかず離れずの関係だったが「実業界と政界を同列に扱うべきだ」という福沢の主張には大いにうなずいている。きょうから20年ぶりの新紙幣が発行され、1万円札の顔は40年ぶりに福沢から渋沢に変わる。共に官から距離を置き、民間で活躍した人物である
 
5000円札の津田梅子と1000円札の北里柴三郎もそうだ。福沢とも接点がある。津田の父は幕末に福沢とともに通訳として渡米した。ドイツのコッホ研究所から帰国後、政府から冷遇された北里を支援したのが福沢だった
 
▲豪華キャストだが、市場では歴史的な円安が続く。国際的な実力を示す指数「実質実効為替レート」は聖徳太子の1万円札時代の1970年以降最低水準。キャッシュレス隆盛で紙幣の利用頻度も減っている
 
▲「官尊民卑」は福沢が広めた用語という。渋沢も「官にある者ならばいかに不都合な事を働いても大抵は見過ごされてしまう」と嘆いている。そんな時代は過ぎ去ったと言い切れない昨今。主役交代を機に「民」の力で円の価値が十分に発揮される時代が来ないものか。
 

デジタル時代の新紙幣が問う現金の役割(2024年7月3日『日本経済新聞』-「社説」)
 
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1万円札の「顔」は40年ぶりに福沢諭吉から渋沢栄一に変わる
 
 
 新しい紙幣(日本銀行券)が3日、発行される。デジタル時代のなか、現金の役割が問われる局面での登場だ。デフレからインフレへ潮目の変化も重なる。お金の流通や決済の仕組みの望ましいあり方を考える好機としたい。
 
改刷は偽造防止が主目的だ。肖像画が立体的に見える3Dホログラムなど最先端技術を採用した。
 
 1万円札の顔は日本の資本主義の父と称される渋沢栄一になる。第一国立銀行など約500の企業群を立ち上げ、日本経済の礎を築いた。5千円札は女子教育の先駆者津田梅子、千円札は細菌学者の北里柴三郎にそれぞれ変わる。
 
 旧紙幣も今まで通り使える。「無効になるので交換を」などと持ちかける詐欺に注意が必要だ。
 
 一方で、使えるとはいえ、明確な目的なく自宅などで保有する「タンス預金」については有効活用を考える契機になりうる。
 
 紙幣の発行残高約120兆円のうち、半分の約60兆円がタンス預金と推計される。消費などに回れば経済活動が刺激されるが、使わない間に物価が上昇すれば現金の実質価値は目減りする。
 
 日銀は3月、17年ぶりの利上げに踏み切った。今年から少額投資非課税制度(NISA)も拡充された。投資を選択肢として検討するのもよいだろう。
 
 デジタル時代に対応したキャッシュレス化は待ったなしだ。現金決済のインフラの維持コストは重く、経済産業省の試算で年2.8兆円に上る。日本のキャッシュレス比率は約4割と中国、韓国の8〜9割超に比べて見劣りする。
 
 新紙幣にはATMや券売機の改修が必要になる。コスト高に苦しむ飲食店などでは対応済みは半分程度にとどまる。政府はこの機に抜本的な省人化、キャッシュレス化への投資を促す施策を打つべきだ。キャッシュレス比率8割という目標の早期達成にも資する。
 
 海外では、法定通貨を電子空間で流通させる「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の導入への検討が進む。日銀も「デジタル円」の将来の実用化を視野にパイロット実験を2023年に始めた。
 
 デジタル円は、乱立ぎみの民間デジタルマネーをつなぎ、オンライン決済をより便利で安全にする可能性を秘める。新たな金融テクノロジーを使ったビジネスのきっかけにもなる。それでも紙幣が完全に無くなる日は見通せない。共存しつつ未来を模索したい。
 

新紙幣の発行 混乱回避し移行を円滑に(2024年7月3日『産経新聞』-「社説」)
 
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報道陣に公開された新しい紙幣の見本(表)=東京都中央区の日銀本店(鴨川一也撮影)
 
 20年ぶりにデザインを刷新した新紙幣が3日から流通する。物価高で財布のひもがきつくなる中、新紙幣の発行は気分一新への期待を抱かせよう。旧紙幣からの移行を混乱なく進めていきたい。
 
 一万円札の渋沢栄一、五千円札の津田梅子、千円札の北里柴三郎はそれぞれ資本主義、女性教育、医療の礎を築いた。その功績への理解を深め、今を生きる日本人が目指すべき姿を考える契機とするのも有益である。
 
 令和6年度には計29・5億枚の新紙幣を発行する計画だ。最新の偽造防止技術を駆使した新紙幣への対応ではATMや券売機、両替機などの更新が必要となる。機器メーカーにとっては特需であり、それが経済を押し上げる効果も指摘される。
 
 ただし、機器を設置する側にとっては多大な負担だ。銀行や鉄道などと異なり、飲食店の券売機や飲料の自動販売機などでは新紙幣対応をまだ終えていないところも少なくない。
 
 コストを考慮すれば、個々の経営判断で対応にばらつきが出るのはやむを得ない面もあろうが、新紙幣の使い勝手が悪くなるようでは元も子もない。一部自治体で設備更新の費用を補助する動きもある。できるだけ早期に新紙幣に対応できるよう官民で万全を尽くしてほしい。
 
 新紙幣発行に便乗した詐欺が横行する恐れもある。旧紙幣は使えなくなるとの噓をつき、タンス預金を新紙幣に交換する名目でだまし取る手口などが想定される。警戒を強めたい。
 
 日本は元来、現金志向が強くキャッシュレス決済が遅れていた。だが、最近は政府の後押しもあり、その比率は4割近くに上昇した。さらに政府・日銀は電子データの形で発行する中央銀行デジタル通貨の導入の是非についても検討している。
 
 決済や通貨を巡る環境が、デジタル技術の高度化と相まって急変していることに対応すべきなのは当然だ。だからといって紙幣ならではの価値を過小に評価するのは適切ではない。
 
 日本で現金志向が強いのは外国よりも治安が良く、盗難の危険性が低いためである。デジタルに不慣れな人や、カードでの浪費を避けるため現金での堅実な決済を優先する人もいる。デジタル社会の今だからこそ、紙幣に備わる信頼性や安心感についても再認識しておきたい。
 

お目見えは1984年というから付き合いはざっと40年。思え…(2024年7月3日『東京新聞』-「筆洗」)
 
 お目見えは1984年というから付き合いはざっと40年。思えば、ずいぶんとお世話になった
 
▼なるほど、うれしさと安心を与えてくれる御仁(ごじん)なれど、その人が近くにいらっしゃらないときはどれほど心細いことか。その顔に多少のうらみを覚えぬでもない。謎かけめいた書き出しをお許し願いたい。御仁とは1万円札の福沢諭吉さん
 
▼新紙幣発行が本日から始まる。1万円札の肖像は福沢さんに代わって実業家の渋沢栄一さんがお務めになる。昭和から令和の日本経済に1万円札の福沢さんは何を見てきたのだろう
 
▼狂乱のバブル期もあった。経済の低迷も見た。加えて最近の物価高や格差拡大。1万円で買える物も少なくなった。紙幣が電子マネーなどに取って代わられる時代でもある
 
▼若い人から1万円札の意味で「ユキチ」と呼び捨てにされ、紙幣の顔を折り曲げられてユキチの笑顔を作ることが流行したこともあったっけ。お札の肖像になるのは名誉だが、その名を聞けば自由民権論者の功績よりも人の欲や醜さまで連想させるようになっていたとは言い過ぎではあるまい。福沢先生、たぶん、笑顔ではない。お金が「人の上に人」を造る現実に
 
▼さて、渋沢1万円札はどんな時代を見ることになるだろう。「福」から「渋」ねえ。「新紙幣」に続けて連歌の品のない万能句をつい加える。<それにつけても金の欲しさよ>-。
 

キャッシュレス時代の新紙幣(2024年7月3日『高知新聞』-「小社会」)
 
   栄一さん、梅子さん、柴三郎さん、きょう3人の新紙幣がデビューする。決定から5年。ゆかりの地は改めて盛り上がっているのでは。
 本県出身者では板垣退助が採用済みだが、30年前に「龍馬を5万円札に」との機運が高まったことがある。住民が署名を集め、5万人分を当時の大蔵相に渡すところまでこぎつけた。やはり無理筋だったが、そこは龍馬。お札にふさわしい人物を聞く最新の調査で最上位になるなど人気は根強い。次に注目といったところか。
 新紙幣を巡っては、肖像の人選はもちろん、偽造防止技術、設備投資や事業者負担などさまざまな話題が出るが、今回の最大の焦点はキャッシュレス化との兼ね合いではないか。
 遅れていた日本も、いま個人消費の4割が現金以外で決済され、都会は割合が跳ね上がる。小欄も「○○ペイ」を使いだし、財布を持ち歩かなくなった。便利で管理が簡単なのは確かだ。
 現金ももちろん大切。通信障害時などは有用で、味わいもある。お札の名場面といえば、ドラマ「北の国から」。田中邦衛さん演じる主人公が、上京する息子のトラックに預けた1万円札2枚に泥が付いていて、涙を誘った。「物理的な紙」だからこそ伝わるものもある。
 とはいえ、デジタル社会にあって現金は劣勢の一途なのだろう。紙幣の更新はおおむね20年周期。広く流通する新紙幣は今回が最後との説すら出る。龍馬のお札はやはり夢物語か。
 

新紙幣発行 通貨の未来、考える機会に(2024年7月3日『熊本日日新聞』-「社説」)
 
 日銀はきょう、20年ぶりに新紙幣を発行する。新千円札の「顔」は小国町出身の細菌学者、北里柴三郎だ。郷土の記念館にはすでに例年を上回る人が訪れ、地元は沸いている。コロナ禍を経験した今、感染症と闘い続けた生涯が広く知られる絶好の機会だ。新紙幣が、「日本近代医学の父」の顕彰につながり、地域を活気づける追い風になればいい。
 貨幣を取り巻く状況は、前回刷新の2004年とは大きく変化している。キャッシュレス決済の普及で現金離れが進み、専門家からは「今回が広く流通する最後の新紙幣になる」という声も上がる。今後の貨幣は、デジタルとアナログ(現金)が共存していくことになるのか。新紙幣を機に、通貨の未来にも思いをはせたい。
 日本の紙幣は20年をめどに刷新されてきた。最大の目的は偽造防止だ。財務省などによると、日本は高度な偽造防止技術を誇っており、21年に確認した偽札は100万枚当たり13枚。ユーロ紙幣や英ポンド紙幣に比べ極めて少ないが、今回さらに安全性を高めた。
 最先端のホログラムを世界で初めて採用し、肖像の3D画像を回転するように見せた。和紙の伝統技術を生かし、「すき入れ」という透かし模様を現行より精密にした。インキを高く盛り上げて、目の不自由な人でも手触りでお札を判別できる技術も取り入れた。
 新紙幣の経済効果は約1・6兆円とされる。これは新札に対応するための機器の更新やシステム改修にかかる費用のことだ。熊本県内の肥後銀行熊本銀行は現金自動預払機(ATM)の準備を終えたが、路線バス会社などでは進捗[しんちょく]に差が出そうだ。しばらくは消費者にも注意が必要になる。
 物価高や人手不足にあえぐ中小企業や自営業者にとって、新札対応の負担は大きい。現金対応を諦め、比較的費用が抑えられるキャッシュレス決済に切り替える動きが広がる可能性もある。高齢者などデジタル弱者は困惑するかもしれない。政府は新紙幣のさまざまな影響に目を配り、必要な手だてを講じてほしい。
 経済産業省によるとキャッシュレス決済の比率は右肩上がりで、23年は過去最高の39・3%に達した。便利さの半面、セキュリティー面や大規模停電時などに課題もある。誰もが安心して使える現金の信頼性は今後も揺らぐまい。中国や欧米に遅れて日本でも「デジタル円」の検討が続いているが、通貨は誰にとっても使いやすく、安全であることが求められる。
 一刻も早く“北里紙幣”を手にしたいという人もいるだろう。金融機関でも、きょうから全ての紙幣が入れ替わるわけでなく、順次新紙幣の流通が広がる見込みだ。一方で、自宅に保管している「たんす預金」を狙って「従来の紙幣は使えなくなる」「新紙幣と交換する」などと言って現金をだまし取る詐欺も懸念され、警察庁が注意を呼びかけている。旧紙幣は今後も問題なく使えることも念押ししておきたい。
 

新紙幣と万延小判(2024年7月3日『熊本日日新聞』-「社説」)
 
 東京・日本橋本石町[ほんごくちょう]。日本銀行の本店がある場所には江戸時代「金座[きんざ]」があった。小判などの金貨を製造発行する幕府直轄の組織だ。江戸時代の中央銀行と言えようか
▼金座が発行する金貨を巡っては幕末、外国人商人との間で激しい攻防が繰り広げられた。当時は世界的な銀山の乱開発によって銀価格が暴落し、海外では金の価値が高騰していた。欧米の交換レートからすると日本の金は安かった
▼海外から銀貨を持ち込み、日本国内で金貨に両替して日本から金貨を持ち出せばもうけが出た。“ぬれ手で粟[あわ]”の商売に、海外の商人は笑いが止まらない。幕府は新たに重さを3分の1にした万延[まんえん]小判を発行し、金の流出を食い止めた
▼時代は変わって令和のきょう、日銀が3種類のお札を発行する。20年ぶりの新紙幣だ。キャッシュレス化が進む中、次はデジタル通貨という話もあって「今回が最後の新紙幣かも」とささやかれたりもする
▼小判が紙幣に変わっても交換レートを巡る海外との攻防は続いている。今年初めに1ドル140円台半ばだったドル円相場は最近160円台も付けるようになった。半年で15円強も円の価値が下がった計算だ
▼円安は一部の企業にとっては有利だが、庶民の目には厄介者に映る。原材料を海外に頼る商品は値上がりするし、エネルギー価格は上昇するし。政府は電気やガス代の支援再開を計画するが根本的な解決にはつながらない。こうなったら新紙幣が円安を食い止めてくれないだろうか。そう、万延小判のように。
 

新紙幣と2千円札(2024年6月3お日『琉球新報』-「金口木舌」)
 
 首里城が「見せる復興」で新たな観光資源になっている。屋根の工事が完了するなど正殿の修復が着々と進んでいる。再建を支える技術に魅力を発見している人も多いだろう
▼焼失の不運に見舞われたが、再建への取り組みがさらに多くの人を引きつける。子どもたちが学び、観光客は増え続け、認知度を高めているようだ。完成が待ち遠しい
▼こちらはどうか。「昔のお金?」と小学生の娘が問う。2千円札のことだ。首里城見学のおかげか、印刷された図柄に「守礼門だね」とすぐ気づいてくれた
▼海外では「2のつくお金」は盛んに流通している。組み合わせで支払いや受け取りに要する紙幣を節約できるからだ。日本では不向きなのか、発行高は伸び悩む。唯一右肩上がりの沖縄でも、今年に入って陰りが見える
▼7月3日に20年ぶりに紙幣が刷新される。2千円札は変わらず現状のまま。発行も続くそうだ。新紙幣に隠れ、このまま忘れ去られては寂しい限り。使うことで価値は高まる。たまにはATMで2千円札を引き出してみよう。