兵庫・斎藤知事「百条委に全面的な協力を」 自身のパワハラ疑惑で職員7千人にメッセージ(2024年7月5日『神戸新聞』)

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兵庫県の斎藤元彦知事=2022年8月1日、神戸市中央区兵庫県庁(撮影・秋山亮太)
 兵庫県の斎藤元彦知事は5日午前、全職員約7千人に対し、自身の言動などがパワハラに当たるかなどを調べる県議会の調査特別委員会(百条委)に全面的な協力を呼びかけるメッセージを送信した。
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 百条委は元西播磨県民局長が知事によるパワハラを告発した文書を巡って、県議会が地方自治法100条に基づいて設置した。県議会は4日、職員が百条委の調査に協力すること、また協力した職員が不利益を被らないことを求める申し入れをしていた。
 メッセージで斎藤知事は「文書問題に関する事実を明らかにし、県政への信頼を回復するため、私も真摯に対応してまいりますので、職員の皆さまにおかれましては百条委による調査に対し、全面的かつ誠実にご協力いただきますようお願いいたします」とした。
 調査に協力した職員が不利益や不当な取り扱いを受けないことも明記した。調査に協力することが職員の心理的な負担になる場合があるとし、メンタルヘルス相談を実施することも伝えた。
 その上で「百条委員会などの場でしっかりと説明していくことが、県政の信頼を回復し、県政をより前に進めていくことにつながりますので、何とぞご協力をよろしくお願いいたします」と締めくくった。(金 慶順)
 

 

文書問題 百条委調査に協力した職員に不利益ないよう申し入れ(2024年7月5日『NHKニュース』)
 

兵庫県の元局長が作成した、知事にパワハラの疑いがあるなどとする文書について百条委員会を設置して調査を進めている県議会の議長などが斎藤知事と会談し、今後、資料の提出や聞き取り調査などに協力した職員が人事異動などで不当な扱いを受けることがないよう求める申し入れ書を手渡しました。

兵庫県の元西播磨県民局長が作成した、斎藤知事にパワハラの疑いがあるなどとする文書について県議会は強い調査権を持つ「百条委員会」を設置して調査を進めていて、今後、職員に直接事情を聞いたり資料の提出を求めたりするほかアンケートも実施する方針です。
こうした中、4日、県議会の浜田議長と百条委員会の奥谷委員長が斎藤知事と会談し、「文書内容の真偽を明らかにするためには、県当局の協力が不可欠だ」として、▽調査に全面的に協力することや、▽協力した職員が人事異動などで不利益や不当な扱いを受けることがないよう求める申し入れ書を手渡しました。
これに対し斎藤知事は「協力した職員に対する不利益な処分などはしないということは大事だ。私から職員にメッセージを早急に出させていただきたい」と述べました。
会談のあと百条委員会の奥谷委員長は「『調査に協力していく中でかなり負担が大きい』という職員の声が、百条委員会の委員に寄せられていて、少しでも軽減できるように申し入れをした。職員からの意見も踏まえて委員会運営をしていきたい」と述べました。