女優、石原さとみ(37)が18日、東京都内で行われた主演映画「ミッシング」(吉田恵輔監督)の公開記念舞台あいさつに登場した。
【写真】母の役作りで髪を痛ませるため奮闘した石原さとみ
娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族が、どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく物語。 公開を迎え、「一人でも多くの方に見ていただきたいその一身で、多くの取材を受けさせていただきました。そのたびに映画にかかわるすべての方への感謝が増していきました」と感無量。
石原にとって2020年に一般男性と結婚し、22年の出産後、1年9カ月ぶりの芝居。娘が失踪してしまう母親役に並々ならぬ覚悟をもって挑んでおり、「なんか出る前まで実感がわかなかったんですが。
うん…うれしいです」と涙声。「余韻に浸りながら見た後に誰かとお話をしていただけると、ざわざわとした気持ちに光を感じると思います」と力を込めた。
最後のあいさつでは、「先日家族と大きな公園でピクニックしていた時に、迷子のお知らせが耳に入って、気になってしょうがなくて。見渡すと、すごい叫んでいるお母さんがいて。その本当に鬼気迫る表情と声に胸が締め付けられるほど苦しく、怖くなって。40分近く私も探していたんですが、帰り際に係の方に、もう一度特徴教えてくださいって言ったら、たった今見つかりましたって。本当によかったと泣けてきて」と役の痛みを背負い続けていることを明かした。
共演の中村倫也(37)、青木崇高(44)も登壇した。
解説
「空白」「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督が、石原さとみを主演に迎えてオリジナル脚本で撮りあげたヒューマンドラマ。幼女失踪事件を軸に、失ってしまった大切なものを取り戻していく人々の姿をリアルかつ繊細に描き出す。
沙織里の娘・美羽が突然いなくなった。懸命な捜索も虚しく3カ月が過ぎ、沙織里は世間の関心が薄れていくことに焦りを感じていた。夫の豊とは事件に対する温度差からケンカが絶えず、唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々。そんな中、沙織里が娘の失踪時にアイドルのライブに行っていたことが知られ、ネット上で育児放棄だと誹謗中傷の標的になってしまう。世間の好奇の目にさらされ続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じるように。一方、砂田は視聴率獲得を狙う局上層部の意向により、沙織里や彼女の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材を命じられてしまう。
愛する娘の失踪により徐々に心を失くしていく沙織里を石原が体当たりで熱演し、記者・砂田を中村倫也、沙織里の夫・豊を青木崇高、沙織里の弟・圭吾を森優作が演じる。
2024年製作/119分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年5月17日
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