自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて党規委員会から離党勧告処分を受け、自民党を離党した世耕弘成氏が理事長を務める近大の教職員組合が連日、X(旧ツイッター)で世耕氏の言動への批判を繰り広げている。
【写真】近畿大学教職員組合の投稿
同組合は昨年12月、世耕氏の理事長辞任や世耕氏による大学関係者への説明会の実施などを求め団体交渉要求を行ったことを公表するなど、厳しい言葉を発信し続けている。
7日は、離党勧告処分を受けた世耕氏や塩谷立座長と、ほかの安倍派幹部の処分に濃淡があった背景などを解説したニュース動画を引用し「『指3本』宇野宗佑首相が辞任表明の際に使った『明鏡止水』を3回連呼」とポスト。
世耕氏が4日の離党表明会見で口にした「明鏡止水」という言葉が、女性問題で首相辞任に追い込まれた宇野宗佑元首相と同じフレーズであることを皮肉る内容になった。
会見翌日の5日には「世耕理事長は、昨日の離党会見で『大学理事長職は政治活動とは関係ない』と言っていましたが、政治家として重いポストに就いていたから政治資金の管理が十分にできてなかったわけですよね(政倫審)。
ならば、学校法人理事長という重職との兼務が困難だとは考えないのでしょうか?」
「政治家の片手間で理事長を続投するのも迷惑ですし、近畿大学の資金管理にも不安が残ります。理事長職をしっかりこなしている、というのであれば、政治家としての活動が手抜きになっているということであり、その結果として杜撰な政治資金管理があったとすれば、国民は不安です」などと投稿している。
一方、先月28日には、教職員有志が世耕氏の理事長辞任を求めるインターネット上の署名を「Change.org」で開始。7日現在で、4万人を超える賛同の署名が寄せられている。
世耕氏は離党会見の際、理事長職について「政治活動とは関係ない」と述べ、6日に行われた近大の入学式にも出席した。祝辞で「変化の激しい社会で自分の立ち位置をしっかり把握してもらい、立派な社会人として近畿大を巣立ってほしい」と呼びかけたが、「自分の立ち位置をしっかり把握して」というフレーズには「いちばん把握していないのはこの人」などの突っ込みがSNSに殺到した。
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