自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、党内での処分を協議するのは党紀委員会だ。どんなメンバーが、どのように処分を決めるのだろうか。
【写真】岸田氏より大きな口を開け党歌を歌う麻生氏
党紀委は自民党の党則や規律規約に基づく機関で、18人の委員で構成する。内訳は、党所属の衆院議員8人▽参院議員4人▽元国会議員2人▽外部有識者4人――と定められている。 委員長は、最近まで衛藤晟一元沖縄・北方担当相が務めていたが、裏金問題を巡って辞任。3月中旬に逢沢一郎元国対委員長に交代した。
副委員長は田村憲久元厚生労働相が務めるほか、総裁の推薦で選任される有識者には元内閣危機管理監の伊藤哲朗さんや、評論家の金美齢さんらが並ぶ。
党紀委が開催されるのは委員5人以上の請求があった時か、幹事長の要請があった時だ。今回は、茂木敏充幹事長が1日に招集を要請した。
処分内容は出席者の3分の2以上の議決で決定する。処分に不服があれば、党総裁に再審査を請求することができる。その場合、総務会が再審査の是非を議論し、「相当の理由」があると認められれば、党紀委が再審査する。
今回の処分対象者は39人に上るが、党紀委が所属議員の大量処分を行った例はこれまでにもある。小泉純一郎元首相が主導した郵政民営化関連法案に造反した議員59人を処分したケースが過去最多で、そのうち37人が除名や離党勧告の重い処分を受けた。【竹内望】