上野動物園に「新しい乗り物」導入が決定 2026年度末目指す 運行休止のモノレールとほぼ同ルート(2024年3月29日『東京新聞』)

 
モノレールに代わる新しい乗り物=都提供

モノレールに代わる新しい乗り物=都提供

 上野動物園(東京都台東区)内で走行し、2019年から運行を休止していたモノレールに代わり、都は29日、新たな乗り物を決定したと発表した。ジェットコースターと同じ構造を利用した乗り物で、車両や駅舎などの設計を進め26年度末の運用開始を目指す。

◆ジェットコースターに用いられる仕組み

 都によると、新しい乗り物は、2本のレールを上下横の3方向から車輪で押さえる構造。脱輪しにくく、ジェットコースターなどに用いられる仕組みを採用する。上り勾配はモーターで走るが、下り勾配では動力を使わず位置エネルギーを使用して走行する。2両編成で60人乗り。
2019年に運行を休止した上野動物園のモノレール=2019年10月撮影

2019年に運行を休止した上野動物園のモノレール=2019年10月撮影

 ルートは、これまでのモノレールとほとんど同じだが、モノレール休止中に新設されたパンダ舎への影響がないよう、一部ルートと駅舎の位置を変更する。
 上野動物園のモノレールは1957年に誕生し、日本最古のモノレールとして知られた。車両の老朽化などで2019年から運行をとりやめていた。動物園の東園と西園の330メートルをつなぐ連絡手段として開通し、入園者の3割が利用する園の名物だった。(渡辺真由子)