<連載 ミャンマーの声>
能登半島地震で被害を受けた石川県珠洲市で24日、東京在住のミャンマー人のグループが炊き出しをし、母国の料理を振る舞った。参加者は昨年5月に母国が大型サイクロンで被災した後、クラウドファンディング(CF)で支援金を募り、目標額を上回る善意が多くの日本人から寄せられた。その感謝も込め「みんなでできることをしよう」と奥能登を訪れた。
◆「ココナツラーメン、食べていって」
「ミャンマーのココナツラーメン、食べていってください」。珠洲市役所から800メートル東の道の駅すずなりで、ミャンマー人14人がココナツスープに麺や鶏肉が入った料理「オンノ・カウスエ」を提供した。味わった人たちは「おいしかったです」と笑顔を見せた。
参加した「在日ミャンマーコミュニティ」のメンバーは母国の西部ラカイン州に上陸し、多数の犠牲者を出した大型サイクロンの被災地を支援するため、CFサイトで昨年10月29日から義援金を募った。現地の住民に食料を供給する資金として今年1月28日までの3カ月間で300万円を集めようと目指した。
◆日本の人々からの善意は目標を超えた
数時間で150杯超を提供した。活動を取り仕切る医療研究者のキンゼッヤーミンさん(42)は「行列もでき、来て良かった」と喜び、こう続けた。「ミャンマーと日本は国が違っても、助け合える友人同士だというメッセージを送りたい」(西山輝一)