首相「御党前身の党首も出席されない」、立民福山氏「もう民主党ない」 政倫審出席で応酬(2024年3月18日『産経新聞』)

 
立憲民主党福山哲郎氏(右)の質問に答弁する岸田文雄首相=18日午前、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

17日の参院予算委員会では岸田文雄首相が、派閥パーティー収入不記載事件を受けた参院政治倫理審査会(政倫審)への関係議員の出席を巡って、立憲民主党福山哲郎元幹事長と応酬する場面があった。参院政倫審は32人の自民党議員を審査対象としているが、出席したのは世耕弘成参院幹事長ら3人にとどまっている。

福山氏は32人の自民議員全員の出席を首相に促した上で、「首相は『志ある議員はしっかり弁明をしろ』と言っている。自民党の圧倒的な議員は志がないということでいいのか」と質問した。

首相は「政倫審(の出席)は説明者の意思を尊重する。御党の前身である民主党の元党首も出席をされなかった。非難しているわけではなく、ルールに従って政倫審を行うことが重要だ」と指摘した。

衆院政倫審では平成21年7月、民主党鳩山由紀夫代表(当時)が実母からの資金提供を第三者からの寄付と偽装した問題で開催されたが、鳩山氏は出席要請を拒否した経緯がある。

福山氏は首相に対し、「私はそんなことは一切言っていない。政倫審には政治家の意思に基づいて出席するのは分かっている。首相が『志ある議員は出てこい』と言われているのに、3人しか出てこないというのは自民の他の議員は国民の前で説明する意思がないと思っていいんですねと聞いている」と反論。鳩山氏が出席しなかったことを首相が指摘したことに関しては「もう民主党はないから。何を言っているのか」とも語った。

首相は福山氏の反論に対して、「私の発言をよく確認してもらいたい。『政倫審をはじめ、あらゆる場を通じて説明してもらいたい』と申し上げている。記者会見をはじめ様々な場を通じて、しっかりと説明責任を果たしてもらいたい」と述べ、説明責任を果たす場所は政倫審に限らず、記者会見なども含まれるとの考えを示した。

その上で首相は「説明の形ではなく、説明の中身が大事だと考えている」と語った。(奥原慎平)

 
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