裏金議員の処分は「通常国会中に」岸田首相がタイミング言及 処分前の衆院解散は否定(2024年3月18日『東京新聞』)

 
岸田文雄首相(自民党総裁)は18日午前の参院予算委員会で、派閥政治資金パーティーの裏金事件に関係した党所属議員の処分のタイミングについて、「通常国会中に判断することを考えている」と述べた。通常国会の会期は6月23日まで。
 
参院予算委で答弁する岸田文雄首相(中央)。右端は福山哲郎氏=国会で

参院予算委で答弁する岸田文雄首相(中央)。右端は福山哲郎氏=国会で

立憲民主党福山哲郎氏の質問に答えた。福山氏が続けて「処分前に(衆院を)解散してうやむやにするようなことはないか」と問うと、岸田首相は「今、私は解散ということを全く考えていない」と否定した。
裏金事件に関わった議員の処分を巡っては、3月17日の党大会までに決着をつけるべきだとの声もあったが、衆参両院の政治倫理審査会(政倫審)に出席させる派閥幹部らの調整などに時間がかかり、間に合わなかった。18日午後にも、衆院政倫審で安倍派の下村博文文部科学相の審査が行われる。
16日に全国の都道府県連幹事長らが集まった会合では、党執行部に早期の「けじめ」を促す発言が相次いだ。一方、「党紀委員会で透明性をもってやるべきだ。感情でやるのはまずい」(石破茂元幹事長)と冷静な対応を求める意見もある。(佐藤裕介)