能登の新中学1年生が支援を待っています 制服・学用品代の募金、20日まで 輪島の教諭が発案(2024年3月17日『東京新聞』)

 能登半島地震で被災した小学6年生に向け、中学校の制服購入を支援する募金プロジェクトが20日まで実施されている。石川県輪島市輪島中の鳥井芳一教諭(50)が企画した。「中学校入学は、子どもたちにとって大きな節目。気持ちを新たにスタートする助けになれば」と願う。

◆13日時点で93人が支援を受けたいと応募

 鳥井さんによると、奥能登地方の中学の制服は夏服、冬服を合わせて約6万円。体操服や指定かばんなどを含め、入学で1人当たり8万円以上かかるという。被災で家計が急変した家庭には重い負担になるため、支援を思い立った。
 
奥能登のある中学校の制服=石川県内で

能登のある中学校の制服=石川県内で

 プロジェクトでは、被害が大きい奥能登地域2市2町の中学に進む新1年生約300人のうち、3分の1の100人ほどが家族を亡くしたり、住居が全半壊したりしたと想定。1人当たり8万円で計800万円を集めることを目指す。東京都内の旧知の社会教育団体が受け皿となった。
 制服の取次店にチラシを置き、支援を希望する新中学1年生を募ったところ、13日時点で93人から応募があった。集まった金額に応じて、優先度の高い順に支援する方針。募金の案内は公益財団法人「修養団」ウェブサイトから。(日下部弘太)