輪島副市長の隣家、いち早く公費解体適用 「圧力かけていない」(2024年2月26日『毎日新聞4)

輪島副市長の隣家、いち早く公費解体適用 

石川県輪島市

 能登半島地震で6000棟近くの住宅が全半壊した石川県輪島市の中山由紀夫副市長(64)が、自宅に向かって傾いた隣家の所有者に公費で賄われる解体制度の申請を働きかけ、この工事が制度の市民向け相談会の初日に始まっていたことが判明した。市内で最も早い時期の着工だったとみられる。

 中山副市長は取材に初日の解体を認める一方、「担当課に『書類が整えば(市内で)1番になってもいい』と伝えたが、圧力をかけたことはない」と主張している。

 輪島市は2月5日に制度の内容や個別相談会の日程を周知し、12日から相談や解体申請の受け付けを始めた。

 中山副市長によると、制度が市民に周知される前の1月下旬、隣家の所有者に解体の申請を持ちかけ、市環境対策課に「書類が整えば1番になってもいい」と伝えたという。

 市によると、解体は書類が整った順に実施され、早い申請が有利になる。制度を知っている市民からは、周知前にも相談が複数あったという。

 中山副市長は「余震が続くなかで早く何とかしたいという思いがあったが、考えが及ばず反省している」と釈明したうえで、「『1番になってもいい』と言ったのは、副市長の関連だからといってあえて後回しにしなくてもいいという意味だった」と話した。

 同課は「申請が出てきたので受け付けた。副市長の発言は圧力と考えていない」としている。【高良駿輔】

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