交際相手の元勤務先、警視が「古くさい」中傷投稿疑い 書類送検(2024年2月27日『毎日新聞』)

和歌山県警本部=和歌山市で2019年3月8日、黒川晋史撮影拡大
和歌山県警本部=和歌山市で2019年3月8日、黒川晋史撮影

 インターネット上で「古くさい」「最低」と投稿して和歌山市内の社会福祉法人を中傷したとして、和歌山県警は警務部付の男性警視を名誉毀損(きそん)と信用毀損の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。警視は辞職する意向を示しているという。送検は9日付。

 捜査関係者によると、社会福祉法人認定こども園を運営しており、警視の交際相手がこの園に勤務していた。警視は2023年2~5月、ネット上の口コミサイトで、こども園について複数回にわたり中傷。うその情報を流していた疑いが持たれている。

 投稿したとされるのは「昭和のように古くさい。コンプライアンスの欠片(かけら)もなく、最低な園」「(職員の)パワハラで園長が辞めさせられた」との内容。法人のほか、パワハラをしたと書き込まれた女性職員の名誉や信用を傷つけたとされる。職員との面識はなかったという。

 関係者によると、投稿の発信元となるIPアドレスが判明。警視の携帯電話だったことから、中傷を繰り返していた疑いが浮上した。

 警視は県警の生活安全部や交通部の幹部のほか、警察署の副署長を歴任。22年春から事件当時も含めて近畿管区警察局に出向していたが、2月に入って県警に戻ってきたという。近畿管区警察局監察課は取材に「このような事案が起きたことは誠に遺憾。職員への指導・管理を徹底し、再発防止に努める」としている。【安西李姫、駒木智一】