与野党は21日、衆院の政治倫理審査会を来週にも開催する方向で調整に入った。自民党は安倍派(清和政策研究会)幹部の「5人衆」のうち松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業相、高木毅前国会対策委員長が出席する意向だと立憲民主党に伝えた。
自民党が出席の方針を示したのは安倍派座長だった塩谷立氏、二階派(志帥会)の武田良太事務総長を加えて計5人となった。野党は開催を承諾したうえで、引き続き政治資金収支報告書の不記載があった安倍派と二階派の51人の衆院議員の出席を求めていく。
自民党の浜田靖一、立憲民主党の安住淳両国会対策委員長は国会内で会談し、政倫審の進め方などを巡り意見交換した。安住氏は記者団に「5人については来週に政倫審の開催が決まれば一歩前進だ」と述べた。本人らの申し出で開き、審査会の内容を公開すべきだと訴えた。
安倍派「5人衆」の一人である世耕弘成前参院幹事長も参院の政倫審が開かれれば出席する意向を示した。「審査開催が可決された場合には出席し、説明責任を果たしたい」とのコメントを出した。
立民など野党各党は21日、参院政倫審の開催を求める申立書を野村哲郎政倫審会長に提出した。自民党の聞き取り調査を受けた安倍派、二階派の参院議員31人と立件されて自民党を離党した大野泰正参院議員の出席を要請した。