自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、野党が安倍派と二階派の計51人の出席を求めている衆院政治倫理審査会(政倫審)について、安倍派最高顧問だった衛藤征士郎・元衆院副議長(大分2区)は20日、自身を含む51人全員が出席すべきだとの認識を示した。国会内で本紙の取材に答えた。
◆真相解明のチャンス。原則公開で
<記者と衛藤氏の主なやりとり>
記者 自民党は政倫審にどのような姿勢で臨むべきか。
衛藤氏 要請がある方は全員出席して説明すべきだと思う。政倫審は真相解明のいいチャンスだ。
記者 自分自身は。
衛藤氏 もちろん出席する。
記者 公開の場で説明するか。
衛藤氏 私どもは原則、政治活動を公開する義務がある。それをあえて公開しないということは、どうかなと思う。やはり、政治活動については原則公開しなければならない。
◆党は意思確認でなく、一括で出席要請すべきだ
記者 幹部だけの出席では不十分との認識か。
衛藤氏 要請があった人は全員、出席して丁寧に答えるべきだ。
記者 党から出席の意向確認はあったか。
衛藤氏 今のところない。出席の意向があるかどうかを聞くヒアリングが始まったといううわさがあるが、本当にしているのだろうか。いずれにせよ、意思確認はやめた方がいい。
記者 なぜか。
衛藤氏 ある人は「OK」、ある人は「NO」というようなやり方は、その人のためにもよくない。(野党や国民から)「何だ」と思われ、かえって追い込まれていく。執行部は個別の議員の意思を確認するのではなく、51人に一括して政倫審への出席を要請すべきだ。もちろんみんな「OK」と言うだろう。
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