使途公開の必要ない旧文通費、今国会での法改正意向 衆院議運委員長(2024年5月30日『毎日新聞』)

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国会議事堂=東京都千代田区で、竹内幹撮影
 
 山口俊一衆院議院運営委員長は30日の議運理事会で、国会議員に毎月100万円が支給される調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)の見直しに向けて、必要な法改正を今国会中に成立させる考えを明らかにした。理事会後、山口氏が記者団に「今国会中にはぜひともやりたいと申し上げた」と説明した。

 

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【図で解説】裏金化、どうやった? 疑惑の構図

 

 
 旧文通費は、使途を公開する必要がないことなどから、不透明さが問題視されてきた。山口氏は衆参両議長が有識者に話を聞いた上で、両議長のもとに設置する協議体で議論する考えを示した。具体的な進め方について参院側とも調整しているという。
 日本維新の会は旧文通費の改革を目玉政策に掲げており、自民は5月中旬、維新に対し、両議長のもとで議論を進めることを提案していた。自民は政治資金規正法の改正を巡る消極的な姿勢が各党から批判されており、維新を取り込む狙いもあるとみられる。【川口峻、田中裕之】