加齢難聴で補聴器、北広島市が補助 石狩管内初 65歳以上対象に上限5万円(2024年4月13日『北海道新聞』)

 【北広島】市は本年度、65歳以上の市民を対象に補聴器購入の補助を始めた。石狩管内自治体が高齢者を対象に補聴器の補助を行うのは初めて。制度開始前の3月からの問い合わせが約50件に上り、市民の関心の高さがうかがえる。

■購入前に要申請「まずは相談を」

 制度導入は、2021年に市議会が加齢性難聴者の補聴器購入に公的補助を求める請願を全会派一致で採択したため。
 市の制度は、市に住民登録している65歳以上が対象で、専門医の補聴器相談医に「聴力低下により日常生活に支障がある」と認められた人などの条件がある。身体障害者は別の支給制度があり対象外。
 補助は補聴器購入費や医師の意見書発行費の2分の1で、上限額は5万円。事業費は501万7千円で、財源には介護保険費用を活用した。市は100人の申請を見込む。
 補聴器を扱う市内の眼鏡店には安い物で、両耳6万円台からの商品が並び、市の補助制度を周知する案内文が掲示されている。
 市内の高齢化率は3月末時点で34.3%で、10年前と比べて8.2ポイント上昇。聴力は年齢を重ねると低下するものとされている。
 今年3月の定例市議会で関連予算案が可決されて以降、市には断続的に問い合わせがあり、4月11日までに申請は7件あった。
 補助制度の利用には購入前の申請が必要なため、市高齢者支援課は「まずは市に相談してほしい」としている。問い合わせは同課、電話011・372・3311へ。