天皇陛下が即位されてから、5月1日で5年です。天皇陛下は、コロナ禍の中でオンラインを活用し新たな形で人々とのつながりを築くなど、象徴としての務めにどのように取り組むか模索しながら歩まれてきました。
天皇陛下は、皇后さまとともに、上皇ご夫妻から受け継いだ毎年恒例の行事で各地を訪問するなどして国民とのふれあいを重ねるとともに、令和元年の末には台風などによる豪雨で大きな被害を受けた宮城県と福島県を、ことし3月と4月には能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県を訪問し、被災した人たちを見舞われました。
天皇陛下は、即位後初めての記者会見で、「多くの人々と触れ合い、直接話を聞く機会を大切にしていきたい」と述べられました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大という思いもよらない事態が起き、恒例行事への出席に伴う地方訪問が3年近くできなくなるなど、人々と直接ふれあう機会が失われ、皇室の活動は縮小を余儀なくされました。
こうした中、天皇陛下は皇后さまとともに直接訪ねることがかなわない場所への「オンライン訪問」を重ね、人々とのつながりを築かれました。