4月16日告示の衆院東京15区補選で、東京都の小池百合子知事は12日の定例会見で、無所属で立候補表明し小池知事自身も推している新人の作家乙武洋匡氏(48)の推薦を自民党が見送ることについて「自民には推薦依頼を出していないが、きめ細かに、さまざまな個人や団体に輪を広げていきたいというふうに考えているかと思う」と述べた。
◆公明党は「大変つながりが濃い」
自民党は今月2日、独自候補擁立を断念して乙武氏を推薦する方針を示していた。しかし、乙武氏の女性問題で、2016年の参院選での擁立を断念した経緯があることなどから地元で反発の声が噴出。12日には「本人の要請がないこと」「江東総支部から推薦を出さないでほしいとの要望が上がっていること」を理由に、一転して推薦決定を見送ることを発表した。
小池知事は同党について「福祉の分野で大変つながりが濃く、政策的に親和性が高い。丁寧に当たりたいと(乙武氏)本人も考えている」と話した。
15区補選は柿沢未途氏=自民党を離党=の議員辞職に伴い実施される。乙武氏のほか、立憲民主党の新人酒井菜摘氏(37)、日本維新の会の新人金沢結衣氏(33)、参政党の新人吉川里奈氏(36)、元自民党衆院議員の秋元司氏(52)、政治団体「日本保守党」の新人飯山陽氏(48)、元格闘家で参院議員の新人須藤元気氏(46)、ITコンサル会社社長で諸派の新人根本良輔氏(29)が立候補の意向を示している。