国会審議中に居眠り、何度もタバコ離席…自民の中野英幸・法務政務官 野党に追及され「大変申し訳ない」(2024年4月5日『東京新聞』)

 
 離婚後の共同親権を選べるようにする民法などの改正案を審議している衆院法務委員会で、自民党の中野英幸法務政務官が居眠りや、喫煙のための離席を繰り返していたことが5日、分かった。法務委の委員を務める立憲民主党の寺田学氏が5日の委員会で追及し、中野氏は陳謝した。

共同親権をめぐる議論の場だった…「今後気をつける」

5日、衆院法務委員会に出席した中野英幸法務政務官(千葉一成撮影)

5日、衆院法務委員会に出席した中野英幸法務政務官(千葉一成撮影)

 寺田氏は、3日の法務委の最中に自民、公明両党の委員が長時間離席していたと指摘。中野氏については「法案を提出している立場にもかかわらず、ずっと寝ていた。たばこも何度も吸いに行っていた」と批判し、「どういう自覚をしているんだ」とただした。中野氏は「緊張感を持って職務に向き合っていく。大変申し訳ない」と頭を下げた。
 寺田氏が取り上げた3日の審議は、大学教授や弁護士、ドメスティックバイオレンス(DV)の被害者らを招いた参考人質疑。出席したDV被害者は、加害者に身元が明らかにならないようについたてで顔を隠し、涙ながらに実情を述べていた。
 中野氏は本紙の取材にも、委員会中の居眠りと複数回にわたる喫煙の離席は事実だと認め、「今後気を付ける」と語った。
衆院法務委員会が休憩に入り、自席を後にする中野英幸法務政務官(千葉一成撮影)

衆院法務委員会が休憩に入り、自席を後にする中野英幸法務政務官(千葉一成撮影)

 中野氏は衆院埼玉7区選出で当選1回。昨年9月から法務政務官を務める。裏金事件を巡って昨年12月、当時所属していた二階派の事務所が東京地検特捜部による家宅捜索を受け、同派を退会した。(三輪喜人)