能登半島地震 被害は 避難は 断水は 時系列データで振り返る(2024年4月3日『NHKニュース』)

能登半島地震の発生から3か月がたちました。

石川県内の建物や人的被害の状況は。

今も避難を余儀なくされている人はどのくらいいるのか、
断水が続く地域の復旧状況は。

被災地の現状を県の発表などをもとに時系列に読み解きます。

(最新の数字は、4月2日午後2時時点のものです)

死者数 

あわせて245人の死亡が確認されています。

このうち輪島市では2日、新たに1人の死亡が発表されました。

一方、地震のあと安否が分からなくなっているとして県が氏名や年齢などを公表し、情報の提供を求めている人は1人減って2人となりました。

自治体別では次のようになっています。

輪島市106人▽珠洲市103人▽穴水町20人▽能登町8人▽七尾市5人▽志賀町2人▽羽咋市1人

死者数の推移 

 

「災害関連死」の疑い 

死亡が確認された人のうち「災害関連死」の疑いは、あわせて15人となっています。

1月9日に珠洲市で6人確認され、その後、能登町輪島市でも確認されました。

住宅の被害棟数 

全壊、半壊、一部損壊の被害を受けた住宅の数です。

県内では7万6114棟が確認されています。

自治体別の内訳です。

輪島市14816棟▽七尾市13214棟▽珠洲市8197棟▽能登町6304棟▽志賀町5367棟▽金沢市5052棟▽穴水町4034棟▽中能登町3687棟▽羽咋市3118棟▽小松市2235棟▽津幡町1970棟▽かほく市1938棟▽加賀市1725棟▽内灘町1590棟▽宝達志水町1270棟▽能美市1165棟▽白山市358棟▽野々市市51棟▽川北町23棟

このほか志賀町では床上浸水が6棟、床下浸水が5棟確認されています。

避難者数 

石川県内の市や町が設ける避難所では、7400人以上が避難生活を余儀なくされています。

3万4000人あまりだったピーク時と比べると4分の1を下回りましたが、断水の長期化や仮設住宅への入居待ちなどもあって避難所での生活が長期化している被災者が多くなっています。

自治体別では次のようになっています。

輪島市1531人▽珠洲市991人▽志賀町308人▽能登町293人▽七尾市291人▽穴水町266人▽内灘町47人▽羽咋市10人▽津幡町2人▽かほく市1人

別の市や町から避難して来る人を受け入れる「広域避難所」などに避難している人は、合わせて337人です。

被災者を一時的に受け入れる「1.5次避難所」に避難している人は96人です。

2次避難 

災害関連死を防ぐとともに、当面の落ち着いた生活環境を確保するため、ホテルや旅館などに移ってもらう「2次避難」。

「2次避難所」に避難している人の数は、合わせて3312人となっています。

断水 

石川県によりますと、能登半島地震の発生直後、県内ではおよそ11万戸で断水が確認され、徐々に復旧作業が進んでいますが、依然として能登地方を中心に約6680戸で断水が続いています。

珠洲市ではほぼ全域で断水しています。

自治体別では次のようになっています。

珠洲市約4250戸▽輪島市約1780戸▽能登町約580戸▽内灘町約70戸

4月2日に発表された県の資料によりますと七尾市は4月1日に断水が解消されました。

県は、3月末までにおおむね断水を解消できるという見通しを示してきましたが、浄水場や配水管の被害が想定以上に大きく、復旧に時間がかかっているとしています。

多くの地域では4月中の復旧を見込んでいますが、めどがたっていない地域もあるということです。

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