首相 安倍派幹部4人を聴取 党執行部 来週処分決定の方向で調整(2024年3月28日『NHKニュース』)

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、岸田総理大臣は、安倍派のキックバックの扱いを協議した幹部4人への聴取を行いました。党執行部は来週、関係議員の処分を決定する方向で調整していて、一連の聴取の内容も踏まえて判断することにしています。

今回の問題で岸田総理大臣は、26日と27日の2日間で、茂木幹事長、森山総務会長とともに安倍派の塩谷元文部科学大臣、下村元政務調査会長、西村前経済産業大臣、世耕前参議院幹事長の4人に対し、個別に聴取を行いました。

関係者によりますと、聴取はおととし8月に4人がキックバックの扱いを協議した内容を中心に行われたものの、実態解明につながる新しい事実は明らかにならなかったということです。

一方、聴取を受けた幹部側は「自身は意思決定に関わっておらず、4人一律に重い処分にされるのは納得できない」とか「8月の協議では結論は出ていないので、ほかの幹部にも聴取すべきだ」などと主張したということです。

4人への聴取のあと岸田総理大臣は実態解明につなげるため、執行部で手分けしてほかの関係者にも聴き取りを行う考えを示しました。

また記者団から森元総理大臣などにも聴取を行うか問われ「対象は従来明らかにしていない。国民の疑念や政治責任、道義責任を判断する上で必要な聴き取りを行っていく」と述べました。

党執行部は来週、関係議員の処分を決定する方向で調整していて、一連の聴取の内容も踏まえて判断することにしています。

一方、国会は、新年度予算案を審議している参議院予算委員会で28日、締めくくりの質疑が行われます。与野党は、質疑のあと委員会と本会議で予算案を採決する方向で調整していて、新年度予算案は与党側の賛成多数で可決・成立する見通しです。