手話狂言、誰もが笑顔…聴覚障害の俳優熱演 東京・港区(2024年3月22日『読売新聞』)

 ろう者への理解を広めようと、東京都港区の赤坂区民センターで20日聴覚障害を持つ俳優らが手話でせりふを表現する「手話狂言」が上演された。

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手話でせりふを表現する手話狂言の俳優(20日、港区で)
手話でせりふを表現する手話狂言の俳優(20日、港区で)

 都人権啓発センターが主催した。演目「六地蔵」は、新築の地蔵堂に六つの地蔵を安置するため、都に仏師を探しに来た田舎者を、詐欺師がだまそうとする内容で、俳優たちの手話を交えた演技に、約400人の観客からは何度も笑いが起こっていた。

 また、手話狂言を始めるなど、ろう者芸術の第一人者で、昨年に70歳で亡くなった 米内山よないやま 明宏さんのインタビュー動画も流され、女優の黒柳徹子さんから、手話狂言を提案された思い出などが紹介された。

 同センターの林勝一専門員(49)は「ろう者も耳が聞こえ

る人も並んで狂言を楽しみ、会場全体が理解を深める場になった」と話していた。