デフリンピックへ、国内最高峰の強化拠点「味の素ナショナルトレーニングセンター」の利用開始(2024年3月22日『読売新聞』)

 2025年11月に日本で初開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」に向け、五輪選手らの国内最高峰の強化拠点「味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)」(東京都)で今月、聴覚障害選手の利用が始まった。

デフリンピックに向け、NTCで練習に励む聴覚障害の選手ら=日本デフバレーボール協会提供
デフリンピックに向け、NTCで練習に励む聴覚障害の選手ら=日本デフバレーボール協会提供

 22年9月にデフリンピックの東京開催が決まると、スポーツ庁と全日本ろうあ連盟などが聴覚障害選手の強化について本格的に検討を始め、競技団体への説明会など準備を進めた。同連盟によると今月上旬、バレーボール日本女子代表と空手の選手がNTCを初めて利用した。

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 女子バレーはこれまで定期的に使用できる体育館がなかったが、宿泊施設や食堂を備えたNTCの利用で選手の体調管理も含め、チームの強化が大きく進むという。狩野美雪監督(08年北京五輪女子バレーボール日本代表)は「施設は素晴らしい。選手は(五輪・パラリンピックの)他競技のトップ選手を見て刺激を受けることもある」と効果を期待している。