脳性まひの児童がデザイン、バッグ売上金で重症障害児を応援 宮城・亘理の製菓会社が社会福祉法人に4万円寄付(2024年3月21日『河北新報』)

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美香さん(左)と理沙さんの前で、トートバッグに入れた寄付金を久保さん(右)に渡す石田さん

 亘理町の製菓会社「みやぎのあられ」が、医療的ケアを必要とする重症心身障害児者の介護事業などを展開する仙台市泉区社会福祉法人「あいの実」に、4万円を寄付した。

 寄付金は、重い脳性まひのある仙台市鶴谷特別支援学校小学部1年の松本理沙さん(7)が視線入力装置を使って描いた絵画をプリントしたトートバッグに、あられ3袋を詰めた同社の商品の売上金を充てた。

 理沙さんは、あいの実が運営するショートステイ施設「あいの実ストロベリー」(泉区)を利用する。

 みやぎのあられの石田美智代さん(49)が7日に施設を訪れ、同法人専務理事の久保潤一郎さん(50)に現金を入れたトートバッグを手渡した。贈呈の場に、理沙さんと母親の美香さん(45)も立ち会った。

 石田さんは「商品を通じて『理沙さんの頑張りに感激した』との声が多く寄せられた。子どもの夢や可能性を応援する(同社の)にじの穂プロジェクトの一環として、医療や福祉関係の団体に寄付したいと思った」と語った。久保さんは「皆さんの気持ちの重みを感じる。大切に使わせていただきたい」と感謝した。

 同商品は2023年10月に販売を始め、24年2月末までに当初想定した50セットを大きく上回る約200セットを売り上げた。美香さんは「理沙は、絵に表現した気持ちを多くの人が受け取ってくれてとてもうれしく思い、励みになっている。新たな創作意欲につながっている」と話した。