“何が変わる?”バットに2段モーションに“応援団賞も復活”(2024年3月17日『NHKニュース』)

 センバツ 高校野球

 

第1回大会が大正時代の1924年に行われたセンバツ高校野球は今回で100周年を迎えます。節目の大会では投打で新たなルールが設けられました。

「何が変わるのか?」
まとめました。

“飛ばない”新基準の金属バット 

報道陣に公開された新基準のバットを製造する工場

高校野球の試合で使われる金属バットは、ことしから反発力を抑えた新たな基準に完全移行します。

近年、金属バットの性能が向上した影響で打球速度が上がり、夏の甲子園ではピッチャーに打球が直撃して顔を骨折する事故が起きたことなどから、けがを防ぐのが主な目的です。

日本高校野球連盟の試験では、打球の平均速度と初速が3%以上遅くなり、飛距離も5、6メートル落ちると見込まれています。

“飛ばない”バットの導入で各チームの対応が注目されます。

2段モーション”解禁

ピッチャーの投球フォームもルールが変わります。

ピッチャーが投球する際に上げた足を2回上下させるなどのいわゆる「2段モーション」が、ことしからルールが緩和され、認められました。

高校野球では、トーナメント制で対戦機会が少ないため、バッターが不利になるおそれがあるとして、これまでは「反則投球」とされていましたが、すでに認められていたプロ野球などと同じ基準となりました。

また、キャッチャーなどがピッチャーに声をかけるため、試合中に1人でマウンドに行く回数について、これまで制限はありませんでしたが、試合時間の短縮につなげることを目的に、ことしから1イニングにつき1回までに限ることになりました。

“甲子園練習”が5年ぶりに 

21世紀枠で初出場 別海(北海道)も

新型コロナウイルスの感染拡大以降、中止となっていたことも復活しました。

大会前の3月13日と14日には出場校の選手たちが甲子園球場での練習を5年ぶりに行いました。

選手たちは30分間でグラウンドの感触や甲子園特有の浜風の影響を受けやすいフライの処理などを確認していて、試合でよりスムーズにプレーすることが期待されます。

“応援団賞も復活” アルプスにも注目 

去年のセンバツ優勝 山梨学院

アルプススタンドでの応援がすぐれていた出場校を表彰する「応援団賞」も5年ぶりに設けられます。

制限がなくなった応援が繰り広げられる、アルプスの光景にも注目です。

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