「サイレントカフェ」で身振り手振りを交えて注文する客㊨

 声や音に頼らずコミュニケーションを楽しむイベント「サイレントカフェ」が2日、島根県浜田市の市まちなか交流プラザであった。客たちは聴覚障害のある店員たちと筆談などで交流し、耳が聞こえる聞こえないに関係なく暮らせる社会に思いをはせた。3日は「耳の日」。

 カフェ会場では会話をしないことがルールで、訪れた客は身ぶり手ぶりや手話でコーヒーなどを注文。テーブルでは一緒に訪れた人と筆談でやりとりするなど、会場は静かで暖かい空気に包まれていた。

 市内の地域おこしグループ「はまだ協働学舎ファンタス」が、県ろうあ連盟の協力を受けて初めて企画した。同市三隅町看護学生原田萌生(めい)さん(20)は「しゃべらなくても、筆談でこんなに話が盛り上がるのだと知ることができた」と振り返っていた。(黒田健太郎

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