京大のタテカン、帰ってきた? 2次試験で「できるできる…」(2024年2月25日『毎日新聞』)

京都大周辺に掲げられた立て看板=「京大職員同好会」提供拡大
京都大周辺に掲げられた立て看板=「京大職員同好会」提供

 京都大で25日に始まった2次試験に合わせ、キャンパス周辺に受験生を応援するメッセージなどが書かれた立て看板(タテカン)が登場した。タテカンを巡っては、学生らが立てては大学側が撤去する「いたちごっこ」が続いてきた。SNS(ネット交流サービス)でも話題になり、「タテカン」が一時トレンド入りした。

 この日、本部のある吉田キャンパス京都市左京区)には朝から多くの受験生や保護者らが訪れた。SNSでは、屋外に立てかけられたタテカンの画像が次々に投稿された。

 「京大に憧れるのをやめましょう」という言葉とともに、メジャーリーグ大谷翔平選手を思わせる人物が描かれた看板。

 「京都大学って倍率3倍だから3回受けたら絶対受かると思うんだよね」という文字に、猫が「huh(はあ)?」とつぶやく看板。

京都大周辺に掲げられた立て看板=「京大職員同好会」提供拡大
京都大周辺に掲げられた立て看板=「京大職員同好会」提供

 「できるできるできるできる…」と少女のイラストが描かれた看板など、さまざまだ。

 SNSでは「京大らしいカオスが戻ってきた」「今年もクオリティー高い」などと好意的な反応が相次いだ。

 京大のタテカンは「自由な学風」の象徴として知られ、キャンパス周囲にはサークルや部活動の紹介、意見表明などさまざまな看板が掲げられてきた。

 しかし景観に関する条例に違反するとして京都市の指導を受け、大学側は2018年5月から強制撤去を開始。京大職員組合表現の自由を定めた憲法に反するとして、大学側と京都市を相手に提訴する事態になっている。【デジタル報道グループ】