雅子さまが園遊会でバッグから取り出した5、6枚の「猫の写真」 招待客への思いやりを込めた事前準備(2024年4月27日) 

雅子さまの相手を思いやる心

 園遊会の招待客のため、あらかじめ写真を用意していた雅子さまに、大手企業のマナーコンサルティングNHK大河ドラマ龍馬伝」、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズの「富豪村」や「密漁海岸」(来月放送予定)、映画、CMなどでのマナー指導も手掛けるマナーコンサルタント西出ひろ子氏は感嘆する。

雅子さまは、どのような方が園遊会の招待者にいらっしゃるのかを事前に確認なさっていらっしゃいますね。その上で、お目にかかったときに会話が弾むような情報をキャッチなさり、さらにそれをどのような形で伝えると、相手に喜んでいただけるかということまで考えて事前の準備をなさっていらっしゃいます。

 常日頃、私は企業の研修などで申し上げていますが、マナーの基本は、相手の立場に立ち、相手を思いやる心が大切。雅子さま園遊会の事前準備をするのは当然と言えば当然のことかもしれませんですが、相手の立場に立って準備をなさっている点が、さすが雅子さま!とあらためて感じ、素敵だなと思いました」
  ニュースなどの映像ではわかりにくいが、横尾氏は集音器のようなものを手に握っていた。横尾氏は以前、自身の強度の難聴について、こう告白している。

「五感のひとつである聴覚を喪失してしまったことは人生における最大の危機感でもあります。音の理解を遮断された生活はハタ目からは全く理解されません」(「週刊朝日」2023年4月7日号・連載「シン・老人のナイショ話」より抜粋)

 そのため、実は会話が億劫なことも。

「唯一の会話手段のワイヤレスイヤホンも最近はかなり聞きとりにくくなってきています。家族やスタッフとの会話は次第に筆談によることが多くなってきました」(同・抜粋)とも吐露している。

 雅子さまの猫の写真は、そこもふまえて準備していたものだったのかもしれない。そんな周到な準備は「私たちにも伝わってくる」と西出氏は話す。

「写真という準備だけでなく、北大路欣也さんとの会話では、愛子さまと北大路さんとが初めて会った日のことを話すなかで、雅子さま愛子さまと『昨晩、その話をしていました』と伝えていらっしゃいました。前日の夜までにしっかりと次の日の準備をなさっていらしたことがうかがえます。とても大切な気配りのひとつです。

 これは北大路さんの立場に立てば、恐縮ながらも大変光栄なこととであり、感謝の気持ちをさらに抱かれたことと思われます。マナーという気配りの思いやりの心は、互いにプラスをもたらすものだということもこの場面を見て感じました。おっしゃっていました。前日までにしっかりと次の日の準備されていることがうかがえます。とても大切な気配りのひとつですよね。

 招待者の皆さんには園遊会にせっかく来ていただいたのだから、話しやすく、話したことが記憶に残る日にしてほしいという天皇、皇后両陛下の思いが私たちにも伝わり、そのお気持ちに心からありがたいと感謝いたします。本当に素敵な天皇、皇后両陛下でいらっしゃいます」
 横尾忠則氏は翌日、喜びを発信

 横尾氏は園遊会後に体調不良を訴えて、報道各社の取材は受けなかったが、翌24日に自身のX(旧ツイッター)で、こうつぶやいている。

雅子さまはわざわざ猫の写真を沢山ご持参されて、それを見せていただき、しばらく猫談議が続きました。」

愛子さまも猫がお好きで、猫は隣の部屋で飼っているとおっしゃいました。タマの本のタマの人生ですねと「タマ、帰っておいで」を読んで下さっていました。」

 大切にしている猫の話だったからというわけではなく、園遊会での天皇陛下雅子さまのお姿や会話は見ていると心が和やかになる。西出氏もこう指摘する。

「みなさま本当に自然な柔らかい表情で、本当に自然とにこやかでいらっしゃいましたになれていましたね。その報道を見て、こちらも和み、癒されました」

 今回の園遊会は、愛子さまの「デビュー」が話題になったが、こうした雅子さまの気持ちのこもった事前準備によって和やかなものになったのかもしれない。

AERA dot.編集部・太田裕子) 

 
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