自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)は、1日午後の審査がストップした。岸田文雄首相まで出席し、ようやく開催にこぎ着けたはずだったのに、いったい何があったのか。(宮尾幹成)
ところが、午後1時になっても審査は始まらない。
◆野党が予算委員長の解任案提出
解任決議案の採決を優先し、午後に本会議を開催することに。本会議は全議員が出席するので、政倫審の審査は中断を余儀なくされた。
あれだけ裏金事件の実態解明を訴えていた立民が、なぜ政倫審の審査に水を差すような予算委員長の解任決議案を出したのか。
自然成立のデッドラインは 3月2日。与党は2月29日になって、3月1日に衆院で予算案の採決を図ることを決めた。
◆「疑惑にふたして強行採決」
予算案可決を阻止するため野党の対抗手段が、委員長を務める小野寺氏の解任決議案提出だった。