「『手相見たる』と触ってきた」 岐阜県岐南町長、第三者委が認定した99件のセクハラ(2024年2月27日『産経新聞』)

岐阜県岐南町役場で取材に応じる小島英雄町長=27日午後

 

岐阜県岐南町の小島英雄町長(74)が町職員にセクハラをした疑いがあるとして、「週刊文春」で報じられていた問題で、町が設置した第三者委員会は27日、少なくとも99件のセクハラ行為があったと認定する調査報告書を町に提出した。報告書では、「頻繁に後ろから肩に手を置かれ肩を揉まれた」「『手相を見たる』と言って、手を触ってきた」「お尻を触られた」といった数々のセクハラ行為が認定された。

調査は、小島氏が町長に就任した令和2年11月16日以降を対象とした。アンケートのほか、意見箱の設置やヒアリングも実施した。職員193人(一部の職員を除く)のうち、161人が回答したアンケートでは「セクハラあるいはパワハラに当たるような行為を受けていると感じたことは、ありますか」という質問に対し、男性職員(合計80人)は68人、女性職員(合計81人)は66人が「はい」と回答した。

調査によると、「『赤ちゃんみたいな手してるね』などとしゃべりながら、手の甲を30秒位にわたってさすってきた」「町長室に入ったときは必ずと言っていいほど頭をポンポンと触られた」といった行為のほか、「スカートを履いていた日、『その下は何か履いとるんか』と聞かれた」といった言葉によるセクハラも認定された。「頭ポンポン」は22人の女性職員が被害申告したのも目立った。

特に被害が深刻だった女性職員8人の事例も記載されており「町長室でお尻を触られた」「腕・肩・足・太ももを触った」などの行為を認定。報告書では「優にセクハラと評価できる」「刑法の強制わいせつ罪に該当する可能性のある行為」とも指摘している。

週刊文春は昨年5月、小島氏が複数の女性職員の頭や尻を触るなどしたと、オンライン版の記事で報じた。町長はその後の記者会見で、頭や手を触ったことは認めたものの、「セクハラという認識はなかった」などと釈明していた。


岐阜・岐南町長のセクハラ99件認定