2024-02-18 2訴訟「ふっかけられた」と配信 一部賠償の自民・杉田水脈氏(2024年2月18日) 2訴訟「ふっかけられた」と配信 一部賠償の自民・杉田水脈氏 自民党の杉田水脈衆院議員 自民党の杉田水脈衆院議員は、自身が一部賠償を命じられた二つの民事裁判について「ふっかけられた」と述べた。2訴訟とも杉田氏のツイッター(現在のX)やインターネット番組での発信に対し、名誉侵害などが問われたもの。16日に配信されたインターネット番組「ニコニコ生放送」で言及した。 2件のうち慰安婦問題の研究費の使い方を非難されたとして大学名誉教授らが起こした訴訟では昨年5月、杉田氏は大阪高裁から33万円の賠償を命じる判決を言い渡された。 もう1件の訴訟は、性被害を公表したジャーナリストから名誉毀損を訴えられ、55万円の賠償支払いが今月確定した。 ---------------------- 杉田水脈氏が最高裁でも敗訴 伊藤詩織さんを中傷するSNS投稿に「いいね」は違法 55万円の賠償確定(2024年2月9日『東京新聞』) 性暴力被害を公表したジャーナリスト伊藤詩織さん(34)が、自身を中傷するツイッター(現X)の投稿に「いいね」を押され名誉感情を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(56)に220万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)は、杉田氏側の上告を棄却する決定をした。8日付。「いいね」を押す行為を違法と認め、55万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。 あわせて読みたい 杉田水脈氏はなぜ「重用」され続けるのか…自民党の「黙認」が意味すること <寄稿・小川たまかさん> 交流サイト(SNS)の投稿への「いいね」を巡る違法性が争われ、最高裁で確定するのは初めて。 杉田水脈衆院議員(1月撮影) 伊藤さんは性暴力被害やSNS上の誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)を巡って複数の民事訴訟を起こしたが、杉田氏の上告を棄却した今回の最高裁決定ですべての訴訟が終結した。 一、二審判決によると、杉田氏は2018年6〜7月、元TBS記者の男性から性暴力被害を受けたと訴える伊藤さんを「枕営業の失敗」「売名行為」などと中傷する第三者の投稿25件に「いいね」を押した。 二審判決は、杉田氏が以前から伊藤さんへの揶揄(やゆ)や非難を繰り返していた経緯などから「侮辱する内容のツイートを利用し、積極的に名誉感情を害する意図があった」と認定。請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、伊藤さん側が逆転勝訴した。 伊藤さんは15年、元記者から性暴力を受けたとして被害届を提出した。警視庁が準強姦容疑で元記者の逮捕状を取ったが、刑事部長の指示で逮捕は見送られ、書類送検。東京地検が嫌疑不十分で不起訴とした。 元記者を訴えた民事訴訟では、性暴力被害を認定し、約330万円の支払いを命じる判決が22年7月に確定。性暴力被害は虚偽だとするSNSの投稿や転載をした漫画家らにも賠償を命じる判決が確定している。 (太田理英子) 【関連記事】杉田水脈氏側への「キックバック」は872万円 安倍派が政治資金収支報告書を訂正【関連記事】杉田水脈氏が謝罪したくなかった「アイヌ政策検討市民会議」とは 「政策全体を問うてきた。名指しに驚いた」 【関連記事】 流山市役所前の空き地 用途変更無効訴訟、住民訴え棄却 東京高裁 安保法制道東訴訟 住民側の控訴棄却 札幌高裁、憲法判断示さず 京都大学「吉田寮」明け渡し訴訟 入居中の一部寮生の継続居住を認める判決 吹っ切れ物言う石破氏 ポスト岸田「究極の石破カード」 党改革訴え孤軍奮闘、存在感増す 日本維新から3市議離党へ 長崎、大村 支部運営に不満