11月の米大統領選に向けた共和党候補指名争いは、第5戦の南部サウスカロライナ州予備選が24日投開票され、ドナルド・トランプ前大統領(77)が得票率1位で勝利を確実にした。米メディアが報じた。トランプ氏は5連勝。唯一残るライバルのニッキー・ヘイリー元国連大使(52)の地元で勝利したことで、党候補指名を確実にしたとの見方が強まりそうだ。
トランプ氏は、同州で影響力が強いキリスト教福音派など保守派の支持を固め、マクマスター州知事やスコット連邦上院議員など同州の主要な政治家の支援も受けた。ヘイリー氏は地元での巻き返しに失敗したことで、党内からの撤退圧力が強まるとみられる。ただ、ヘイリー氏はこれまでの演説で、敗北しても撤退しないと強調している。
共和党候補指名争いは今後、計16州・地域の予備選・党員集会が集中する3月5日の「スーパーチューズデー」が天王山となる。政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の集計(22日時点)によると、党候補指名争いにおける全米規模の支持率は、トランプ氏が74・8%、ヘイリー氏が16・9%。トランプ氏は以前より差を広げており、ヘイリー氏の逆転は厳しい状況だ。【コロンビア(サウスカロライナ州)秋山信一】