準強姦容疑で逮捕された映画監督の榊英雄容疑者が21日、送検された。榊容疑者には複数の女性に犯行を繰り返していた疑惑が浮上。その中には数百万円を提示して示談交渉したケースもあったが、被害を受けた女性は「カネじゃねぇんだよ!」と憤っていたという。
【写真】鋭い眼光…送検された榊英雄容疑者
榊容疑者の逮捕容疑は2016年5月、東京・港区のマンションで女優を目指す20代女性を演技指導名目で招き、性的暴行をした疑い。本人は「えん罪です」と容疑を否認している。
榊容疑者をめぐっては、女優が22年に週刊誌で性加害を受けたと告発するなど騒動に発展。これを受けて20代女性は昨年6月、警視庁に被害届を出していた。被害届は複数あり、警視庁は余罪を洗っている。
被害者とつながりのある関係者によると、榊容疑者の弁護士は被害届が出されたことで被害者側と示談交渉を行い、示談金として数百万円を掲示したという。
関係者は「示談交渉して被害届を取り下げてもらいたかったのでしょう。被害を受けた女性は『カネじゃねぇんだよ!』と憤りを隠せない様子でした」と話している。
榊容疑者の自宅などから押収されたSDカードには、複数の女性とのわいせつな動画が50点以上見つかったことが21日、明るみに出た。その中には被害を訴える女性の姿も映っていた。これが逮捕に至る証拠の一つになったとみられる。
榊容疑者は映画監督の立場を利用し、オーディションを装って女性をマンションに連れ込んだりしていたという。一緒に仕事をしたことがある関係者は「被害を受けた女性によると、招かれた現場にはカメラが置いてあったそうです。映画監督がオーディションを行う時にカメラを回すことはよくあることなので不審には思われません。そこにつけ込んで撮影していたとみられます」と語っている。
また、榊容疑者を知る人物は「女性への征服欲が強く、意のままに操れることに優越感を覚えていたのでは。ミソジニー(女性蔑視)が彼の作品の演出に出ていると感じることもありました」と話している。