ちょうど4年前の今ごろ、世界は新型コロナウイルスの…(2024年2月19日『毎日新聞』-「余録」)

びわ湖ホールのプロデュース公演「ばらの騎士」の稽古風景=2024年2月7日午後2時10分、東京都世田谷区で小倉孝保撮影拡大
びわ湖ホールのプロデュース公演「ばらの騎士」の稽古風景=2024年2月7日午後2時10分、東京都世田谷区で小倉孝保撮影

 ちょうど4年前の今ごろ、世界は新型コロナウイルスの感染拡大に揺れていた。政府がスポーツ、文化イベントの中止・延期を要請したのは2月26日である

滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは恒例のプロデュースオペラの公演を10日後に控えていた。演目はワーグナー作曲「神々の黄昏(たそがれ)」である。準備はすべて整い、稽古(けいこ)は最終段階にあった

▲要請から2日後、県はやむなく中止を決め、ホールは無観客での上演と映像化を模索する。観客のいない公演が理解されるだろうか。館長はスタッフ、キャストを集めて協力を求めた。「無観客でも開催したい」。みんなから大きな拍手が起きた

▲2回の公演で歌手たちは、誰もいない客席に熱のこもった歌を響かせ、拍手のない中、カーテンコールもやった。無料のライブ配信は世界30カ国の約41万人に視聴され、「病気の親と一緒に見ました」など感謝の声が寄せられた。「文化イベントのありかたに一石を投じた」「人々を勇気づけた」と菊池寛賞や「関西元気文化圏賞」特別賞などを受けた

▲ホールは西日本初の本格的なオペラ劇場として1998年に開館し、毎年1作をプロデュース公演している。総括プロデューサーの村島美也子(むらしま・みやこ)さんはコロナ禍を経て、「観客のありがたさを知り、スタッフは団結心を強めました」と言う

▲今年は3月2、3日、独ロマン派のR・シュトラウス作曲「ばらの騎士」を上演する。完全な形での公演は2019年以来となる。春の琵琶湖に一足早くバラが咲く。

 

*声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー
装置:増田寿子
衣裳:半田悦子
照明:山本英明
音響:小野隆浩(びわ湖ホール
映像:荒井雄貴
舞台監督:山田ゆか
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
管弦楽京都市交響楽団

公演概要

日時

2024年3月2日(土)  14:00開演(13:15開場/18:10終演予定)
2024年3月3日(日)  14:00開演(13:15開場/18:10終演予定)
 

詳細

 

阪新芸術監督が最初にお贈りするプロデュースオペラは、ドイツオペラの中でもひときわ美しい『ばらの騎士』。
国内を代表するキャストを迎え、プロデュースオペラとしては4年ぶりの舞台上演で、国内外に向けて強く発信します。

 

~メディア掲載~

ぶらあぼONLINE

●豪華キャストが鮮やかに描き出す人間模様の妙

https://ebravo.jp/archives/155709

 

京都新聞 WEB

●マスク無し合唱「復活」 滋賀・びわ湖ホールでオペラ「ばらの騎士」24年3月開催

https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1101514

 

ぶらあぼONLINE ニュース
びわ湖ホール プロデュースオペラ 《ばらの騎士》 制作発表

https://ebravo.jp/archives/148012

 

NHK 滋賀 NEWS WEB

大津市びわ湖ホール 4年ぶりに通常の形でオペラ上演へ

https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20230828/2060014140.html