ちょうど4年前の今ごろ、世界は新型コロナウイルスの感染拡大に揺れていた。政府がスポーツ、文化イベントの中止・延期を要請したのは2月26日である
▲滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは恒例のプロデュースオペラの公演を10日後に控えていた。演目はワーグナー作曲「神々の黄昏(たそがれ)」である。準備はすべて整い、稽古(けいこ)は最終段階にあった
▲要請から2日後、県はやむなく中止を決め、ホールは無観客での上演と映像化を模索する。観客のいない公演が理解されるだろうか。館長はスタッフ、キャストを集めて協力を求めた。「無観客でも開催したい」。みんなから大きな拍手が起きた
▲2回の公演で歌手たちは、誰もいない客席に熱のこもった歌を響かせ、拍手のない中、カーテンコールもやった。無料のライブ配信は世界30カ国の約41万人に視聴され、「病気の親と一緒に見ました」など感謝の声が寄せられた。「文化イベントのありかたに一石を投じた」「人々を勇気づけた」と菊池寛賞や「関西元気文化圏賞」特別賞などを受けた
▲ホールは西日本初の本格的なオペラ劇場として1998年に開館し、毎年1作をプロデュース公演している。総括プロデューサーの村島美也子(むらしま・みやこ)さんはコロナ禍を経て、「観客のありがたさを知り、スタッフは団結心を強めました」と言う
▲今年は3月2、3日、独ロマン派のR・シュトラウス作曲「ばらの騎士」を上演する。完全な形での公演は2019年以来となる。春の琵琶湖に一足早くバラが咲く。
公演概要
日時
詳細
阪新芸術監督が最初にお贈りするプロデュースオペラは、ドイツオペラの中でもひときわ美しい『ばらの騎士』。
国内を代表するキャストを迎え、プロデュースオペラとしては4年ぶりの舞台上演で、国内外に向けて強く発信します。
~メディア掲載~
ぶらあぼONLINE
●豪華キャストが鮮やかに描き出す人間模様の妙
https://ebravo.jp/archives/155709
京都新聞 WEB
●マスク無し合唱「復活」 滋賀・びわ湖ホールでオペラ「ばらの騎士」24年3月開催
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1101514
ぶらあぼONLINE ニュース
●びわ湖ホール プロデュースオペラ 《ばらの騎士》 制作発表
https://ebravo.jp/archives/148012
NHK 滋賀 NEWS WEB