「どう考えても闇バイト」2024年「流行語大賞」ノミネート発表も異論続出“最有力候補”不在の理由とは?(2024年11月6日『SmartFLASH』)

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2023年は「アレ」が年間大賞を獲得した「新語・流行語大賞」(写真・西村尚己/アフロ)
 11月5日、2024年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた「30語」が発表された。12月2日に、年間大賞やトップテンが発表される予定だ。
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かつては「流行語大賞」会場で大暴れ…2024年の“話題の人物”=フワちゃんは、持ちギャグなどではなく、名前で「新語・流行語大賞」トップ10に選ばれた
 
 ノミネートされたフレーズは、「新紙幣」「新NISA」といった経済関連のほか、「裏金問題」「マイナ保険証一本化」といった政治関連のフレーズも並ぶ。
 このほか「インバウン丼」「コンビニ富士山」など、円安のため急増した外国人観光客に関するフレーズや、エンタメ関連では映画作品の「侍タイムリッパー」、Netflixドラマ『地面師たち』の劇中でピエール瀧が残したセリフ「もうええでしょう」などがノミネートされている。
 ロサンゼルス・ドジャース大谷翔平が達成した「50-50」(フィフティ・フィフティ)も、もちろん入った。
 そんな多ジャンルからノミネートされた「30語」だが、現在、世間を騒がせている“あの言葉”がなかったことに、X上では不満の声が相次いでいる。
流行語大賞闇バイト見当たらないんだが、、》
《流行語、どう考えても闇バイト》
《ほんの一時期よく聞いたってだけでも流行語になるよね。ところで闇バイトは入ってないん?》
《今年の流行語大賞は闇バイトにすべきだろ》
 昨今、全国的に発生している強盗事件。その実行犯たちが、インターネット上の「バイト募集」で集められたことから、「闇バイト」という言葉がニュースなどで盛んに報じられている。
 ここまでの反響がありながら、なぜ「闇バイト」は、流行語大賞にノミネートされなかったのか。社会部記者が解説する。
「じつは、2023年の流行語大賞で『闇バイト』はすでにトップ10にランクインしているんです。そのため、2年連続のノミネートを避ける形となったのでしょう。
 その代わりといっては何ですが、2024年は『トクリュウ』と『ホワイト案件』が闇バイト関連のフレーズとして新たにノミネートされています。
 トクリュウは『匿名・流動型犯罪グループ』で、警視庁が定義しました。ホワイト案件は、犯罪色のない健全なアルバイトを指しますが、この言葉にだまされて、闇バイトに手を染める若者が多くいる状況です」
 選考委員側も、犯罪に関する状況が前年より悪化しているとは思わなかったのだろう。

流行語大賞】光と闇混在…大谷翔平や五輪輝く 国民の不安も反映/ノミネート(2024年11月6日『日刊スポーツ』)
 
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【イラスト】新語・流行語大賞大賞ノミネート一覧
 今年を代表する言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語が5日、発表された。
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ドジャースのフレディ・フリーマンの妻「夢がかなったわ」長男と大谷翔平のツーショット
 日本選手団が大活躍したパリオリンピック(五輪)やドジャース大谷翔平投手(30)に関する言葉が選ばれる一方、国民を怒らせた「裏金問題」や、社会を震撼(しんかん)させている闇バイトによる「トクリュウ」「ホワイト案件」など、憤りや不穏さが渦巻く世相を反映した言葉も多く入った。トップ10と大賞の発表は12月2日。
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 元日に能登半島地震が発生し、連日報じられる凶悪強盗事件に国民の不安が深まり続ける2024年。30の言葉には世相を反映する重い言葉も多く含まれた。
 国民が物価高に苦しむさなかに表面化し、衆院選自民党少数与党に転落するきっかけとなった「裏金問題」。政権維持のため、衆院選で躍進した国民民主党にすり寄るような姿勢がにじむ自民党だが、国民の信頼回復には至っていない。政府のごり押し方針で、こちらも国民の不安が消えない「マイナ保険証一本化」も選ばれた。
 SNSで集められた匿名の実行役による「匿名・流動型犯罪グループ」の略称「トクリュウ」と、闇バイト募集時に合法性を強調する誘い文句の1つ「ホワイト案件」の2語は、首都圏などで頻発する一連の強盗事件の象徴語。警察庁が、犯罪に加担しないよう呼びかける動画を公開する事態にもなっている。
 不足だけでなく価格高騰にも国民が戸惑った「令和の米騒動」や、消費者などによる理不尽なクレームや嫌がらせを指す「カスハラ」のほか、インバウンド客の急増を受けた「インバウン丼」や「コンビニ富士山」も選ばれた。
 事務局は、今年の傾向を「1月に能登半島地震が発生し暗いニュースからのスタートとなったが、オリンピック、大谷選手の活躍、ダンス動画関連のヒットなど話題は数多くみられた。流行語としては、小粒がそろったと思われる」と分析しつつ「『お金』にまつわる用語が数多く発生。責任をもたない風潮の世の中、光と闇が混在した年であり、嵐の前の静けさを感じさせる」と指摘している。
 ○…スポーツ界からは、さきのワールドシリーズで世界一に輝いたドジャース大谷翔平が達成した、前人未到の記録「50-50」も選出された。大谷関連は21年にも「リアル二刀流 ショータイム」で年間大賞に輝いている。パリ五輪・パラリンピックからも多く選出。総合馬術団体で92年ぶりに銅メダルを獲得した平均年齢41・5歳の「初老ジャパン」のほか新競技「ブレイキン」や、やり投げ金メダル北口榛花の「名言が残せなかった」、車いすテニスの小田凱人が金メダル獲得後に発した「やばい、かっこよすぎる俺」などが選ばれた。
 ◆ユーキャン新語・流行語大賞 1984年(昭59)に創設され、時代を反映する言葉を振り返る年末の恒例行事。審査委員会が毎年12月上旬にトップ10と年間大賞を選ぶ。昨年はプロ野球阪神岡田監督の「アレ(A・R・E)」が年間大賞に選ばれた。