衆院解散後初の日曜となった13日、自民党派閥のパーティー収入不記載問題に絡み、自民から公認を得られなかった前議員らは地元などを駆け回った。安倍派(清和政策研究会)元幹部で党員資格停止中の西村康稔元経済産業相(61)=兵庫9区=も無所属での厳しい戦いを強いられる中、地元の兵庫県明石市や淡路島を巡って謝罪を重ねた。
自民は解散に先立ち、政治資金収支報告書に不記載のあった議員のうち12人を公認しないと発表。党員資格停止1年の処分を受けた西村氏も公認を得られなかった。公明党からは「地元の意向」などもあって推薦は得られたが、比例選との重複立候補はできない。
西村氏はこの日午後、同県洲本市内の神社を訪問。地元住民らと握手し、「原点に戻って頑張ります」などと言葉を交わしていた。神社の秋祭りで境内や周辺には多くの人が集まり、記念撮影を求められる場面も。「頼むぞ」との声に、西村氏は「任せてください」と応じていた。
神社関係者らによると、西村氏は一連の問題について「ご迷惑をおかけしました」と陳謝していたという。住民からは立候補を後押しする声が上がる一方、40代の男性会社員は「(自民から)公認されなかったのにはそれだけの背景がある。出馬には疑問を感じる」と厳しい見方を示した。