2年連続3度目となるシーズン40本塁打が飛び出したのは、3―3の九回二死満塁の場面。初球、真ん中低めのスライダーをとらえた。高く上がった打球は、約6秒後、中堅右のスタンドに飛び込み、跳ね返ってグラウンドで弾んだ。劇的なサヨナラ満塁本塁打。大谷は三塁を回ったところでヘルメットを投げ捨て、ホームで仲間にもみくちゃにされた。
一方、節目の40盗塁は、出塁に関しても「足」でもぎ取ったものだった。先頭で打席に入った四回、遊撃へのボテボテの打球だったが、俊足を生かして内野安打に。一死後、3番フリーマンの初球にスタートを切り、スピードに乗って二塁に滑り込んだ。捕手は二塁に投げられず、セーフ。スタンドのファンからは大きな拍手が送られた。
40本塁打、40盗塁の達成について、大谷は「もちろんそれもうれしいし、何より勝てた、最後に打てたことが、ドジャースに来てからの、今のところ一番の思い出になっている。勝つための手段として、一つ、そういった記録が作れたというのが、すごく大きなこと」と喜んだ。
今後の目標について、「ポストシーズンに進出して、ワールドシリーズで勝つというのが一番の目標なので。自分の数字というのは、あとからついてくればいい」とチームの勝利を追い求める姿勢を強調した。
米大リーグ(MLB)、ドジャースの大谷翔平(30)が23日、ロサンゼルスで行われたレイズ戦でMLB史上6人目の「40―40(40本塁打、40盗塁)」を達成したことを受け、米メディアも相次いで速報した。
MLBの公式サイトは「大谷の素晴らしいキャリアに、また一つ歴史が加わった」と速報。「これまで不可能に近いと思われていた『50―50(50本塁打、50盗塁)』を達成する可能性さえある」と新たな偉業達成に期待を寄せた。
米紙USAトゥデー(電子版)も「二刀流選手としてベーブ・ルースと並び称される大谷が、偉大なる〝バンビーノ〟(ベーブ・ルースの愛称)ですらできなかった偉業を成し遂げた」と大谷をたたえた。