取材から見えてきた各候補の思惑は…“七夕決戦”に向けラストスパート 東京都知事選(2024年7月1日『テレビ朝日系(ANN)』)

投開票まで1週間を切った東京都知事選。“選挙戦最後”の日曜日、取材から見えてきた各候補の思惑は…。
■小池氏 街頭演説も本格化
小池百合子候補(71)
小池百合子でございます。どうぞ3期目の挑戦お支えください」
告知なしの“ゲリラ街宣”です。公務でなかなか有権者に訴えることができずにいた、小池候補が動き始めました。街頭演説も本格化。ただ、選挙妨害事件の影響もあって現場は厳戒態勢です。
大田区 鈴木晶雅区長
大田区長なんですが。きょう弁士で話すんですが…」
応援でマイクを握る区長でさえも候補者のもとにはなかなか近付けません。
「今回の東京都知事選。わたしも金メダルを目指したい」
雨の中、2期8年の実績をアピール。ものづくりのまち・大田区を意識した追加公約も用意。
「工場経営者の皆さんは大変苦労している。後継者がなかなか確保できない切実な問題を抱えている。小さな工場でも宝物です。それを育てていく。大きくしていく。雇用されている人も守っていく。このことを新規の公約として加えさせていただきたい」
演説の締め括りは、こんな言葉でした。
「『鉛筆持ったら小池百合子』でお願いしたいんですが」
手応えは感じているといいます。
「街頭演説で人がだんだんと集まってくださるという、その実感は手応えといいましょうか感じております」
蓮舫氏 無党派層取り込み狙う
蓮舫候補(56)の街頭演説。こちらは立憲民主党を象徴するメンバーが勢揃いです。
蓮舫さんなら東京都の税金の使い方を全部透明にして、おかしな利権に食い物にさせない」
蓮舫候補
「AI百合子だそうですね。私のAIは『会いに行く』のAI。誰よりも揺るがない東京『愛』のAIです」
“#蓮舫流行ってる”で演説の様子は拡散。街や駅などでの“ひとり街宣”と呼ばれる支援活動も広まっています。
レインボーカラーを意識した服で参加したのは、LGBTQと若者の市民団体による集会です。強く訴えたのは無党派層を意識した政策です。
蓮舫候補
「同性パートナーと暮らすという選択。結婚する人だけじゃなくて、これだけ多様なたくさんの幸せを私はフェアに応援する都知事になりたい」
演説を終えると会場の盛り上がりは最高潮に…。
蓮舫候補
「国会議員一人としての選挙じゃなくて首長なんで、やりたいことがちゃんと言える。こういう東京を作りたいって言える。そのためにこれが必要だって言える。いますごく楽しんでるんです」
■石丸氏 街頭演説×ネット
石丸伸二候補(41)は銀座のど真ん中にいました。街頭演説に集まった人たちのなかには、紫色の服やスマホのカメラを向ける人たち。
女性
「毎日YouTube見て、見ていないのはないってぐらい見てる」
「石丸さんの話には引き込まれて、政治に少し興味を持ち始めている」
石丸伸二候補
「石丸伸二が考える成長戦略。まずはとにもかくにも教育。教育分野への投資です」
“ラストサンデー”に石丸候補が回った演説場所は18カ所。他の候補を大きく上回ります。残り1週間、このまま回数を重ねていくといいます。
石丸伸二候補
「自分で何カ所(まわったか)記憶もあまりないが、1400万人いるこの街で、隅々まで声を届けようと思ったら、リアルもネットも全部使い切らないと」
■田母神氏“じっくり演説”で訴え
保守の立場から出馬を決めた田母神俊雄候補(75)。この日の街頭演説は4回のみ。1時間以上かけて、じっくり訴えかける戦略です。
「財政的余裕があるんです。だから減税で皆さんに少し楽な暮らしになるように」
親しみやすさを前面に打ち出した選挙戦を展開しています。
「若い人、浮動票を取り込んでいくことが大きなメインの作戦になるのでは。勝利に向けて頑張る。指揮官の心構え。指揮官が負けたと思った時点で“戦”は負けですよ」
今月7日投開票の東京都知事選挙。これ以外に諸派や無所属で52人が立候補しています。