都知事選討論会で4氏に気まずい質問 動画削除、事前運動、ポスター代未払い、運動員買収(2024年6月25日『産経新聞』)

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(左から)小池百合子氏、石丸伸二氏、田母神俊雄氏、蓮舫
 
東京都知事選(7月7日投開票)に立候補した小池百合子都知事(71)、前参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長田母神俊雄氏(75)の4人は24日、東京青年会議所(JC)主催の公開討論会に臨んだ。討論会の終盤、4人はそれぞれが抱える〝疑惑〟に対して、司会者から「気まずい質問」を投げかけられた。
「権利関係守った」
小池氏に対しては今月18日にX(旧ツイッター)でテレビ東京ワールドビジネスサテライト」のキャスターや環境相時代にアラビア語でやりとりする動画を投稿し、その後、キャスター時代の動画を削除した経緯を問われた。SNSでは小池氏の語学力が疑問視されたために削除したとの見方もあったが、小池氏は「権利関係を守ったということだ」と説明した。
司会者が「(権利関係に)問題があったのか」と尋ねると、「いえいえ」と述べるにとどめた。
「政治運動だ」
蓮舫氏を巡っては、知事選告示前に行った街頭演説が公選法違反(事前運動)に該当すると指摘されている問題について問われた。蓮舫氏は6月2日、東京・有楽町で「この夏、七夕に予定されている都知事選に蓮舫は挑戦します」と訴えていた。蓮舫氏は笑顔を崩さず、「いやいや、政治運動です、はい」と否定した。
「初歩的事務ミス」
石丸氏に対しては、令和2年の安芸高田市長選で石丸氏側が発注した選挙ポスターなどの製作費の一部が支払われていないとして広島市内の印刷業者が提訴した問題について尋ねられた。
石丸氏は「初歩的な事務ミス。発注者、受注者ともに明確な金額の合意はしていなかった。互いに公費負担の範囲だと思い込んでいた。メールのやり取りに記録として残っている」などと主張した上で、「司法が判断する結果に最終的に従う」と語った。
「知らない間に起こった」
田母神氏に関しては、平成26年2月の都知事選に出馬した際、運動員に現金を配ったとして公選法違反(運動員買収)罪で有罪判決が確定した経緯がある。司会者に「故意か事故か」と問われた田母神氏は「私が全然知らない間に起こっていたことだ」と主張し、「結局、私が指示して金を配っただろうということに結果としてなった。証拠はない。日本の裁判も中国の裁判に負けていない」と皮肉った。(奥原慎平)