各候補、SNS駆使し政策訴え 専門家は情報偏りに注意促す―都知事選(2024年6月30日『時事通信』)

東京都知事選で選挙活動する候補者をスマートフォンで撮影する陣営スタッフ=28日、東京都新宿区

東京都知事選で選挙活動する候補者をスマートフォンで撮影する陣営スタッフ=28日、東京都新宿区

  • 東京都知事選で演説する候補者をスマートフォンで撮影する陣営スタッフ=28日、東京都新宿区

 東京都知事選は7月7日の投開票に向け後半戦に入った。各候補者は街頭で有権者に訴えるだけでなく、SNSも駆使して積極的に発信している。有権者にとっては、投票の判断材料が増える利点がある一方、偏った情報を目にする可能性もあり、専門家は「幅広い情報収集を心掛けて」と注意を促している。

 3選を目指す小池百合子知事(71)は、出馬表明直後に人工知能(AI)によって生成した本人そっくりの「AIゆりこ」の動画を投稿。「公務にまい進する本人に代わって」との設定で実績や政策をPRし、話題を呼んだ。蓮舫参院議員(56)は、カジュアルな服装でライブ配信し、質問に直接答えるなど、親しみやすさを重視する。

 「リアルとネットの融合」を掲げるのは、広島県安芸高田市長時代にSNSで注目を集めた石丸伸二氏(41)。街頭演説の写真は即座にX(旧ツイッター)に投稿され、聴衆にも積極的な発信を促す。全国的な関心を呼び、知名度向上を図る狙いだ。

 政治家のSNS活用などを研究する「ネットコミュニケーション研究所」の中村佳美代表は、ネット選挙が解禁されて10年以上がたち、「選挙がエンターテインメント化し、話題性を求める傾向がある」と分析する。SNSでは、閲覧履歴と類似性がある投稿が優先的に表示される機能があるほか、第三者が閲覧数を増やそうと不正確な情報を発信するケースも多い。このため中村氏は「有権者側も、投稿の真偽や政策の実行可能性を見極める情報リテラシー(活用能力)が必要」と話す。

 都知事選にはこのほか、タレントの清水国明氏(73)や元航空幕僚長田母神俊雄氏(75)らを含め、計56人が立候補している。

 

東京都知事選、告示から2度目の週末 候補者が政策訴え(2024年6月29日『日テレNEWS NNN』)
 
来月7日投票の東京都知事選挙は29日、告示から2度目の週末を迎え、各候補者たちは街頭で政策を訴えました。
小池百合子氏(北千住駅前 午後5時すぎ)「今回も東京を守る。そのためには人を守る、命を守る、そして命を育んでいく。お母さんたちも守る」
公務を優先する姿勢を見せてきた現職の小池氏は29日、23区内では初めての街頭演説を行いました。
安芸高田市長・石丸伸二氏(蒲田駅前 午後2時過ぎ)「まずは教育、とにかく教育、ここにこだわって政策を進めていきたい。みなさんの力で東京を動かして、そして日本を動かしてみせてください」
石丸氏は学校の環境の改善を訴える一方で「選挙を楽しんでほしい」と呼びかけました。
航空幕僚長田母神俊雄氏(下北沢駅前 午前11時頃)「なぜ結婚できないのか、所得が低すぎるんです。特に若い人たちに実質所得が増えるような、恩恵をこうむるような政策をとっていきたいと思う」
田母神氏は下北沢や渋谷など若者の街で政策をアピールしました。
参院議員・蓮舫氏(阿佐ヶ谷駅前 午後3時前)「(神宮外苑の)再開発は必要ですか、必要じゃないですか、その声を知事となった私に民意として届けていただけないでしょうか」
蓮舫氏は、神宮外苑再開発の賛否を問う「都民投票」を提案すると新たな公約を発表しました。
都知事選にはこのほかの方々も立候補しています。
都知事選は来月7日投開票です。