トンボ論文執筆に続き、国際学術会議にも出席へ…悠仁さま「東大進学論争」のウラで指摘されている「疑問」と「布石」(2024年6月23日『現代ビジネス』)

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本当に「東大の農学部」でいいの?
写真:時事
 秋篠宮家のご長男悠仁さまは、筑波大学附属高校の3年生。目下、その進路、進学先に注目が集まっている。
  「『学校推薦型選抜』で東京大学へ、という報道がありますが、東大の推薦入試って、とっても難しい」(東大現役進学塾関係者)とされる中、その難関に挑戦するのではないかといわれているのだ。
 悠仁さまは2023年11月、「トンボの研究」の「筆頭執筆者」として論文を発表された。テーマは「赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―」。これを「高等学校在学中の学習成果」として、学校の推薦を受けて出願するのでは、というのだ。
 これに対し、「一般人の立ち入れない場所での研究」「共同研究者が立派すぎる」など、成果を疑問視する声も上がった。この「論文」の共同執筆者は、農研機構の元研究員で宮内庁職員の飯島健氏と、トンボの専門家で国立博物館動物研究部の清拓哉氏。ともに、実績のある「大人」だ。
さらに今年8月には、昆虫学に関する国際学術会議で共同研究者らとポスター発表することも報じられているが、ここで、ある疑問が浮上している。
 「じつは、東大農学部にはトンボの研究をしている研究室が、ないんですよ。水田の生き物は研究対象としますが、あくまでも農業との関わりのなかで生き物を捉える視点です。昆虫の観察や生態の研究を望むなら、動物学、生物学のほうがより適切かもしれません」(東大農学部関係者)
 「幼いころからトンボが大好き」という悠仁さまは、そもそも皇位継承順位2位。将来天皇に即位する可能性が高い。そうなれば、研究者として学問を極める人生を送ることは難しい。
 ならば、その限られた時間の中で、興味のある分野での学びをより深く得たいとお考えになるのは自然なことだし、ご両親にとっても、ひとつ大きなご希望だろう。
 だからこそ、「本当に農学部でいいのかな? とは思いますよね」と、前出・東大農学部関係者は疑問を呈している。
「進路指導なし」筑附の進学事情
 その一方で、筑附のある保護者は「東大をはじめ、推薦入学の校内選考はそろそろ始まっているはずです」としたうえで、こう語る。
 「筑附では校内試験の順位が出ないし、大学入試についての進路指導がほとんどありませんから、同学年でもその詳細な状況がわからないんです」
 2024年度、同校からは36人が東大に合格した。そのうち現役生は28人、学校推薦型選抜では、工学部と理学部に、男女1人ずつが合格している。
 「推薦で入った人は、校内順位が発表されないから学年何位とかはわからないけど、成績優秀であることはなんとなく伝わってきてました。ふたりとも中学からの人。なんとかオリンピックとか、そういう派手なタイプではなかった」(筑附卒業生)
 「校内外の活動で目立つ子も多い中、ちょっと意外だったので、来年への布石? なんて噂がLINEグループに流れてきました」(別の筑附保護者)
 筑附は共学校なので、東大の推薦選抜には4人まで出願できる。男子は最大3人の出願が可能だ。1学年240人ほどの同校で、男子「120人中3人」に入るのは「絶対に不可能」ではないかもしれない。だが、その先には高い壁が立ちはだかっているのだ。
共通テストの点数で約半数が脱落
 「東大の推薦入試は、いわゆる『一芸入試』とはぜんぜん違うんです。11月に出願、書類の第一次審査に合格したら面接等試験、さらに1月の共通テストを受験するというハードな選抜。書類などの一次審査を通っても、共通テストの点数で約半数が落とされます。例年、志願者250人ほどに対し、合格者は90人前後。一般入試と変わらない競争率です」(前出・塾関係者)
 悠仁さまは高校進学の際、期間限定で作られた「提携校進学制度」を利用して、お茶の水附属中学から筑波大附属高校に入学した。一般入試とは「別ルート」だったことが、物議を醸した。しかし今回は、校内推薦を得られても、その先に高いハードルがあるようだ。