小池百合子都知事 八丈島でリスク回避? 都知事選公示後初の週末 初の街頭演説(2024年6月23日『スポニチアネックス』)

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 新宿区の都庁から約280キロ離れた八丈島の底土港。美しい海を背にマイクを握った小池氏は「島しょ地域を磨き上げ、世界から来てもらえるようにする」と訴えた。初挑戦の2016年都知事選でも告示翌日に演説した縁深い場所。そんな思いもあってか前日にはSNSに「思い入れの強い島しょ部」とつづった。
 都選管によると、同島と八丈小島からなる八丈町有権者数は6月1日時点で約6000人。前参院議員の蓮舫氏(56)がこの日、演説した渋谷区の約20万人と比べると30分の1ほど。政界関係者は「選挙に強かった田中角栄さんの“川上理論”じゃないか。人の少ないところから攻める作戦。小池さんは新進党時代、角栄さんを師と仰ぐ小沢一郎さんの側近でもあったからね」と分析した。
 一方、別の政界関係者からは「つばさの党の選挙妨害への懸念も口にしていたが、実際は多くの聴衆がいる場所でやじが飛び、マスコミに学歴詐称疑惑を突かれるのを嫌ったのだろう」との指摘も。そんな声に、小池氏が特別顧問を務める地域政党都民ファーストの会」関係者は「追及を気にして遊説計画を変えることはない」と否定。「小池都政では1期目から島しょ部や多摩地域の政策に力を入れてきた」と強調した。
 小池氏はきょう23日もJR奥多摩駅河辺駅多摩地域2カ所で演説を予定。このまま露出を抑えて3選を目指すのか注目される。(佐藤 昂気)