果たして「敵の敵は味方」となるのか。それとも「排除します」となるのか――。
萩生田都連会長は会合で、独自候補を擁立せずに「小池都知事が3選の出馬をするなら支援をおこなう方向だ」と明言。支援の在り方については小池氏が立候補を表明した後に執行部で話し合う方針を示したが、今のところ、自民党本部として推薦するのではなく、新たに「確認団体」を設立した上で、小池氏が特別顧問を強める地域政党「都民ファーストの会」などと相乗りで支援する案が浮上している。
■小池氏には《今度の公約は「8年間の公約達成ゼロ」か》などと揶揄する声が
2016年に自民党国会議員から都知事に転身した小池氏。当時は出馬に同党都連執行部が激怒して同党推薦の増田寛也氏(72=現日本郵政社長)と保守分裂選を展開し、小池氏が圧勝。自民は前回(20年)も独自候補の擁立を探ったものの結局、自主投票となった。
《裏金事件で何ら説明責任を果たしていない萩生田さんが、そもそも都連会長というのがばかげている。そんな自民が小池さん支援とか。マンガだ》
《「緑のタヌキ」を「(頭の)黒いネズミ」が後方支援というブラックジョーク》
一方、《今度の公約は「8年間の公約達成ゼロ」か》などと揶揄する声が出ている小池氏は、自民の“勝手連”的な支援をどう受け止めるのだろうか。いずれにしても、「七夕決戦」の展開に注目だ。
玉川徹氏(2019年7月撮影)
元テレビ朝日社員の玉川徹氏は11日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、12日に東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)への3選出馬を表明する東京都の小池百合子知事(71)に対する、自民党の支援のあり方に疑問を呈した。
小池氏をめぐっては、裏金問題などを受けた逆風で独自候補擁立を断念した自民党の東京都連会の萩生田光一会長が10日、「この4年の小池都政と自民党との歩みを確認し、小池さんが3選出馬するなら支援する方向で考えていこう、ということになった」と、支援方針を明言した。
玉川氏は「今、自民党の政治に逆風が吹いており、自民党といっしょにやるというと(小池氏は)逆風に乗る感じになる。『実質応援してほしいけど、表には出ないで』というのが(小池氏の)本音なんでしょうね」と推測した。
一方で「ただ(自民党が小池氏を支援するという)実態は、いくら隠したって分かりますよ。有権者は、ばかじゃないんで」と指摘。「いくらステルスでやっても、(自民党が)うしろに付いていることが分かる。都連も『支援したい』という話をしているし、ステルスにしてどれくらい意味があるのか、僕には分からない」と、疑問を呈した。
「当選すれば『我々のおかげ』と言うし、落選すれば『いやいや、ちゃんと支援していたわけじゃない』と。そういうことでしょう」とも述べ、都知事選で独自候補を擁立できなくても負けたくない、自民党の苦し紛れ作戦の背景も分析した。
都知事選にはこれまで40人以上が立候補を表明している。