65歳以上「無職の夫婦世帯」最新統計で貯蓄額が明らかに!年金・支出額は平均でいくらなのか(2024年5月25日)

 

 

 

 

 

65歳以上世帯「平均貯蓄額」は最新でいくら?

世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄額が最新でいくら?

国民年金や厚生年金の増額は追い風になるか

世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄額が最新でいくら?
同資料によると、世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄額は以下のとおりとなりました。

合計:2504万円

 ・有価証券:480万円
 ・生命保険など:413万円
 ・定期性預貯金:846万円
 ・通貨性預貯金:754万円
 ・金融機関外:11万円 
有価証券は前年に比べ80万円も増えており、一方で定期性預貯金は19万円減少しました。

お金を増やすことに重きを置く場合、預貯金意外にも有価証券等が有効になるといえるでしょう。

国民年金や厚生年金の増額は追い風になるか
2024年度の国民年金と厚生年金は、それぞれ2.7%の増額改定となることがわかっています。

 ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
 ・厚生年金※:23万483円(+6001円)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。

平均貯蓄額が上がっている中、年金も増額改定になると高齢者の暮らし向きは良くなっているような印象を受けるかもしれません。

もちろん、日々のお金のやりくりに成功して、豊かな老後を迎えられている人もいるでしょう。

しかし、年金ではマクロ経済スライドが発動したことにより、物価上昇ほどには年金額があがっておらず、実質的にはマイナスと言われています。

先行き不透明な世の中を不安視した結果、消費より貯蓄を優先したシニアが増えたという味方もできるでしょう。

より高齢者の暮らしぶりがわかりやすいように、次章では厚生年金と国民年金について「実際に支給された月額」を紐解いていきます。

厚生年金と国民年金「実際に支給された月額」はいくら?
2024年度の年金額例は、あくまでも一例のため全員にあてはまるものではありません。

ここでは厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、実際に支給された厚生年金と国民年金の月額を見ていきましょう(2022年度末時点)。

●厚生年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円

 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円
 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円
また、ボリュームゾーンは以下のとおりです。

 ・1万円未満:6万1358人
 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人
 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人
 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人
 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人
 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人
 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人
 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人
 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人
 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人
 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人
 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人
 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人
 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人
 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人
 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人
 ・16万円以上~17万円未満:104万730人
 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人
 ・18万円以上~19万円未満:101万554人
 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人
 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人
 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人
 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人
 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人
 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人
 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人
 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人
 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人
 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人
 ・29万円以上~30万円未満:7351人
 ・30万円以上~:1万2490人
国民年金部分を含む

国民年金の平均月額
続いて国民年金の受給額を確認します。

国民年金の受給額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:5万6316円

 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円
 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円
ボリュームゾーンは以下の通りです。

 ・1万円未満:6万5660人
 ・1万円以上~2万円未満:27万4330人
 ・2万円以上~3万円未満:88万1065人
 ・3万円以上~4万円未満:266万1520人
 ・4万円以上~5万円未満:465万5774人
 ・5万円以上~6万円未満:824万6178人
 ・6万円以上~7万円未満:1484万7491人
 ・7万円以上~:178万3609人
厚生年金に比べると、国民年金の受給額はさらに低く、年金のみで老後生活するのは難しいと考えられます。

こうした年金不安から、貯蓄現在高があがっていくのもうなずけますね。

では最後に、65歳以上無職の夫婦世帯の平均的な「毎月の赤字」についても見ていきましょう。

65歳以上無職の夫婦世帯は「毎月の赤字」がいくら?

まとめにかえて